五色工 ページ24
私の好きな子は、学校が違う。
好きな子なんて言っても、私の一方的な片思いなんだけど。
学校離れて、いよいよ共通点がなくなって。諦めなきゃなんて思っていた今日この頃
「……あ」
「Aか⁉」
見事なまでのフラグ回収、帰り道ばったりと部活帰りと思われる彼に会った。
前より背も伸びて、肩からかけるエナメルバッグがやたら似合って見えて。
白いブレザーを着た
「ひ、さしぶり……五色」
五色工、彼だった。
仲は普通によかったため思わず話は弾んでしまい、電車が同時刻だというので一緒に待つことになった。
久しぶりに話したけど、やっぱり楽しくて。まだ諦めれてないんだなって、痛感した。
“ 間も無く一番線に列車が入ります──── ”
少し雑音混じりのアナウンスが流れる。
２人ではたとして時間も確認すると
「……あ、俺これだ」
彼が乗る電車だそうで。
話せるのもここまでのようだった。
ゆっくりと減速しながらホームに電車が入ってくる。それに合わせるように、五色はゆっくりと立ち上がった。
「A、じゃあ俺─────
「……待っ、て」
「え」
人の少ない乗車時間、閑散とした車両のドアが開いて、そこに入った五色は私を振り返った。
……引き止めて、どうする。
そして今、私は何しようとしてる？
やめろ、そんな事言ったら次会った時に気まずくなる。五色の返事なんてわかってんのに。
言いたくない、でも言いたい。
一瞬、そんな葛藤があって
「私っ」
結局、驚いた表情をした五色に言ったのは
「昔、五色のこと好きだったっ！」
瞬間、電車のドアが音を立ててしまる。
目を見開いた彼と、息があがった私の間に一枚のドアを挟んで、電車は少しずつ遠ざかっていった。
「……って、何言ってんだ私……」
電車に入っていく五色を見た時、咄嗟に告白しなきゃいけないような気がした。次会える保証なんてどこにもないから。
でも一瞬で怖くなった。フラれるに決まってるんだ。もし次会えた時、気まずくなるのは目に見えている。
でも止められなくて、結局あぁなった。
……１番最悪な判断だった気がする。
「……今も、同じ事思ってんのに」
自称気味にポツリと呟いたそれは、人のいない駅に小さく響いて、余計虚しくなった。
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P.N 影黒 赤美 本名里崎雅美(プロフ) - 花見っ子さん» とても面白かったです!!ありがとうございます!! (2018年4月15日 19時) (
レス) id: 3ce43cb10f (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - P.N 影黒 赤美 本名里崎雅美さん» 表立ったシチュリクは受けてなかったので、上手く答えられてるかは微妙なんですが、こんな感じでどうでしょうか……ご期待に添えれてなかったらすいません。リクエストありがとうございました！ (2018年4月15日 19時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
P.N 影黒 赤美 本名里崎雅美(プロフ) - 面白かったです!!あの…リクエスト良いですか…？赤葦お願いします!!同じ2年で同じポジションでお願いします!! (2018年4月13日 22時) (レス) id: 3ce43cb10f (このIDを非表示/違反報告)
ひつじ*ひらひら。 - 見せていただきました!!とても素敵でした!!ありがとうございます! (2018年4月11日 9時) (レス) id: c9d3db91be (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - ひつじ*ひらひら。さん» 素敵だなと思ったので、シチュ（少し変えて）使わせていただきました！ありがとうございます。そして返事遅くなってすいません！ (2018年4月10日 22時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花見っ子 | 作成日時：2018年4月2日 20時
