５ ページ5
嘘やん
……と天を仰がなかっただけ及第点。よくやった私。
さっき登校しまして。
昇降口に足を踏み入れて２秒後、回れ右をしたくなった。今なら人生で最高の回れ右ができる自信がある。
概要を言えば、まさかのエンカウントを果たしたのだ。相手はまあ、言わずもがなの国見本人だったわけだが。
「……」
「……」
なんでいるの、いつもこの時間会わないのに。
何ですか、もしかして寝坊ですかこの野郎。後頭部の髪の毛１束だけはねてんぞ、おい。
なんて、現実逃避してみるものの
……わー、国見がこっち見て微妙な顔してる〜。そして案の定会話がねえ〜……
そうだよね、この距離で目合っちゃったから困るよね。わかるよ、うん。
(……挨拶すら、躊躇しちゃうか)
ぼんやりとポンコツな頭は、そんなことを考える。現状の打開策とか、そんなのじゃなくて、ただショックを分析してる。
昔は、というか小さい頃は、挨拶なんてなんの障害でもなかった。そのまま会話に発展させてた。
今ではそれは、高等技術。どうやって彼と言葉を交わしてたかすら微妙。
その原因を作ったのは、紛れもなく私なので、本来私が傷付くとこでもないんだけど、そこには目を瞑っていただきたい。
年頃の女の子はデリケートなのだ。
「……あー……」
国見がボソッと何かを呟こうとしたのだけど、どうしてかそれが酷く怖くなって。
それを遮るように頭を下げて、彼の脇を駆け足気味に通り過ぎた。到底挨拶とはいえないけど、まあ頑張った方だ。
多分違うんだろうけど、もしさっき国見が何か言いかけたのが、あの時の続きなら。
今このタイミングで国見にまた拒絶の言葉を吐かれたら、流石に私も壊れてしまうから。
そろそろ昔の話に触れていこうと思う。
なんで私がこんなに国見を避けてるか、とか。
最初の方からなんとなくの内容を匂わせて放置してたからね。
間違っても愉快な話題でもないし、若干重くなるけど、まあ聞いてほしい。
これは、単に
私の
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 422人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪猫(プロフ) - 花見っ子さん» いえいえ！大丈夫ですよ！続きも読ませてもらいました！国見ちゃん視点を読んでもっと面白いなって思いました！国見ちゃんがどう思ってたのかとか、あの誤解は結局どうなんだろうとか考えるのが楽しいです！続きも楽しみです！頑張ってください！ (2019年8月19日 0時) (
レス) id: 044c7ba7ac (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - しば子さん» 本当にコメント返すの遅くなってすいません……その上更新も酷く不定期で。その中で読んでいただけて嬉しいです。今後も少しずつ頑張りますので、よければまた見てくれたら嬉しいです。 (2019年8月11日 20時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
花見っ子(プロフ) - 雪猫さん» ずっとコメントお返しできてなくてすいませんでした。今更なんですが本当にコメント嬉しかったです。自分で書いててあれなんですが、わかりにくいところも多いと思います。そんな中読んでくださってありがとうございました。続編も書いたのでよければ…… (2019年8月11日 20時) (レス) id: e5466e3cbf (このIDを非表示/違反報告)
しば子 - 国見推しなんですけど、話の続きがすごい気になるし続きを読むたびドキドキします笑このお話大好きです！更新楽しみにしています、無理しない程度に頑張ってください！！ (2019年7月28日 10時) (レス) id: 923e20aa2a (このIDを非表示/違反報告)
雪猫(プロフ) - こうゆう感じのお話好きです！更新頑張ってください！！最近国見ちゃんが自分の中では来てて、続きが楽しみです！ (2019年6月29日 1時) (レス) id: 7dccd2123b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花見っ子 | 作成日時：2019年3月30日 21時
