これは恋ではないので、【国見英】

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長かった１日が終わり、ただ今放課後。

他の人は委員会活動だったり部活だったり、放課後も忙しそうです。え、私？安定の帰宅部ですけど何か？帰宅部のエース狙ってますから。自分で言うのもアレだけど、だいぶいい線いってるよね。結構有力候補よ、私。

で、そんな帰宅部のエース候補はたまたまいつもより長く放課後学校に残ってただけなんです。

なんだけども



「なあ、３組の西原さんて可愛くね？」

「わかるわかる！」

「え、化粧濃くね？」



近況報告：泣きたい。



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通行路ニアル教室、廊下側ノ窓全開デ、絶賛男子トーク開催中ダ！

ドウスル？

▶泣く
▷菩薩顔になる
▷困る

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……冗談はよしとして。

せめて窓閉めよ？今通ったら全力で姿確認されるじゃん。お互い気まずいじゃん。てか前提として周りに人いないの確認しよ？あ、もしかして私影薄くて認識されてない系？うーわー悲しい。

私とて通りたくないけど、ここ通らないと玄関行けねえんだよ〜〜〜！

てかこれは盗み聞きになっちゃう？いやだがしかし、そちらにも非はある。これは謂わば不可抗力なのだよ、許せ少年達！



「あ、あの人は？」

「誰？」

「５組の橋下Aって人」

「あ、割とアリ！」



……えー、私登場しちゃったあ！(ヤケクソ)

真面目な話ししていい？自分のこういう話されてるの聞いちゃうと恥ずかしいってより、なんつーかこう……反応しづらいな？そんでこう、格付けされてる感？……いや「あいつはねーよ！」的な反応よりは全然いいんですが……

なんて、考えていたのに。



「な、国見もそう思わねえ？」



聞こえてきた声に

心臓が嫌な音を立てた。



「……は、俺？」

「何ぼーっとしてんだよ」

「あー……」



だから、なんで

君がそこにいるんだよ

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