黒王子な8人目！⑤(JW) (ページ9)

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今日はオーディションの日です。

ついにAくんも指導係として駆り出されます。

見てください、彼の表情。

「なんでここにいるんだろう」という顔ですね。

一応クールキャラで通ってるAくんですが、思ってることが全て顔に出るタイプだそうです。

これは自他ともに認めるA博士、濵田くん談。

鏡の前では、休憩中だというのに鏡の前でバッキバキのロックダンスを踊る神山くん。

よーあんな体動くなあ。
人より関節多いんかなあ。
きっとそうなんやろなぁ。

神山くんをぼーっと見つめ、更にくるっと部屋を見渡すAくん。

ある男の子に視線が止まります。

目鼻立ちくっきりしてて、ダンス覚えるのも早い。

そうです、藤井流星くんです。

……でも彼に“やる気”というものが全く見えませんね。

Aくん同様、「早く帰りたい」と顔面いっぱいに書いてあります。

これはA君曰く、典型的な「親が履歴書送りましたパターン」だそう。

手に取るように「その気持ち、分かる。」とAくんは言います。

おーっと！？社長が話しかけたーー！！！

気に入られたご様子ですね！これは！

少年立たない！やる気ない！！！！

Aくんの心の中の実況もかなり盛り上がっています。

そんな藤井少年の姿を見て、Aくんは、藤井くんに妙な親近感を覚え、仲良くなりたいなと思ったそうです。

後日。

『あの』

藤「あ、こんちわ」

『あの』

藤「はい」

『連絡先、教えて欲しい』

藤「俺のっすか」

『うん、』

藤「どうぞ…」

一見盛り上がりに欠けてますが、Aくんから声をかけて友達になったのは藤井くんが初めて。

並ぶと眩しすぎる2人には早くから多くのファンがいたそうな。