黒王子な8人目！⑤(JW) (ページ1)

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Once upon a time ページ1

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むかーしむかし、ある所に、

身長が伸び始めて膝が尋常じゃないほど痛む、小学5年生の黒崎Aくんがいました。

そうそう、あそこに見えるネイビーのランドセルが全く似合わない少年がAくんです。

彼は幼少期から父親の勧めでバイオリンやサックス、トランペットなどの楽器を嗜んでいました。

特にピアノでは『神童』と呼ばれるほど。

色んな大会に出場し、ありとあらゆる賞を掻っ攫うほどの実力者でした。

ある日、TVでジャニーズJr.の番組を見た、Aの義理の母である美智子は、

「Aの方がよっぽどイケてるわ！」とAくんに芸能界入りを勧めます。

と言うのも、黒崎家では、妹の聖がスカウトされたばかり。

「お兄ちゃんも芸能界おったら何かと安心やろ！」とAくんに内緒で、事務所に履歴書を送ったそうです。

数日後、

ピアノのコンクール用に撮った、かなり"盛れた"写真のおかげで、社長直々にお電話が。

「ユー、ピアノ得意なの？明日ピアノ弾きに遊びに来ない？」と言われます。

何のことかイマイチ分からなかったAくんですが、「ピアノ弾くだけなら……」と承諾。

社長は、すぐにAくんの事を気に入りました。

得意のショパンを３曲披露したAくん。

即入所が決定します。

2003年の春のことでした。