ATTENTION (ページ8)

今日:19 hit、昨日:45 hit、合計:224,179 hit

・ページ8

健太side

ピピピ、と嫌な機械音を鳴らしながら振動を続けるスマホを
手探りで探しノールックで止める

朝独特の冷たい空気に包まれた静かな寝室

俺の腕の中で規則正しい寝息を立てながら熟睡中のAの腰に足を巻き付け、その華奢な体を抱き寄せる

「……んん、今何時ですか、」

健太「しらない」

先程のアラーム音で目を覚ましたらしく
少し掠れた声でそう呟いたA

密着し過ぎて寝返りも打てず、俺の胸に顔を押し付け
もごもごしている彼女が可愛くて頬が緩む

隣にいる人が誰かで寝起きが180°変わる俺は心底単純だと思う

健太「や、リアル90°くらいかな」

「なにがですか」

健太「ううんこっちの話」

「えぇ〜教えてくださいよ〜」

健太「じゃあ絶対不貞腐れないって約束して」

スッと小指を突き出すと、口をへの字にしたAと目が合う

……至近距離での上目遣いは破壊力半端ないのよ

ほんと俺達以外の男と遊びに行くの禁止令出そうかな

「なにこの小指」

「意地でも重ねませんよ」

健太「じゃあ教えてあげなーい」

「聞いて損しそうなのでもういいでーす」

器用に俺の拘束から逃れると、ふーんなんて
わざとらしく鼻を鳴らして背中を向けられてしまった

健太「もっかいしよ」

「……ちょ、」

Aの肩に手をかけ、そのまま押し倒すと
鎖骨から胸にかけて幾つもの赤い印を付けまくってやる

唇を重ねながらTシャツの中に手を滑り込ませたのを合図に
一気に甘い雰囲気に変わる空間

あーいい。他の女じゃ得られないこの満足感

「朝するの好きですよね、健太くん」

健太「だって一番気持ちいいでしょ」

朝の元気な状態で突くのが一番いいんだよ
女の子は知らないでしょ

多分北人や樹あたりは共感してくれる

.