人魚の肉を (ページ2)

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昔、小さかった私はお母さんに行ってはいけない
と言われた場所に好奇心で行っていまった

そこには美しい女の人がいた

「あら。どうしたのこんな所で」

私はあまりの美しさに言葉が出なかった

女の人はニッコリ笑うと

「あなた私の力を受け継いでくれない？」

私はよく意味もわからずに、いいよ、と答えた
すると女の人は箱を取り出した

「この肉を食べて....そしたら力を受け継つぐことが
できるわ」

私は何も疑うことなく肉を食べた
戻しそうになったけど我慢した

「ありがとう」

そう言って女の人は消えていった

私は家に帰るとお母さんに今までのことを話した
するとお母さんは今まで見たことのない顔になり

「そんな....どうして」

お母さんは酷く絶望したような顔だった
しばらくするとお母さんが近所の人に何かを
言いに家を出た

しばらくするとお母さんが帰ってきて

「水菜、今から儀式が始まるわ、着替えて
行きましょう」

私は黙ってついて行った

儀式が始まると近所の人が私を見てコソコソと
何かを言っているのがわかった

しばらくするとお母さんが

「さぁ立って水菜、お母さんとはここでお別れよ」

私は訳がわからずにボーとしていた
ガチャ
足に何かつけられた

「水の神よ。人魚の力を受け継いだこの子を
どうか花嫁としてお受け取りください」

この時の私はやっと理解できた
「生贄」だと

私は背中を押されて池に落とされた
足には重りがついていて沈むしかなかった
息がで出来なくなり、私は目を閉じた

「かわいそうだね。僕が新しい世界へ連れて
行ってあげるよ」

意識がなくなる瞬間そう聞こえた