不味い私を食べて下さい。【鬼滅の刃】

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「ったくよーこっちが冷や冷やしたぜ！」


「柱にあんな口聞くなんて相当な馬鹿女だな。

顔はかなりの美人だが…『それ褒めてるんですか。貶してるんですか』うわぁ！！」


私は自分を抱えている男に向かってにっこりと微笑んだ。


目以外を黒の布覆った服を纏っている男は引きつった顔を見せる。



「お前、眠ってたんじゃ！！『全集中の呼吸で薬の周りを遅らせているんですよ』


あいにく同じ手は通用しないのでね。

でも大分、しんどい。




『貴方の相手をしてる暇はないんです。

手加減、出来ませんが、許して下さいね』


「え__ｹﾞﾌｯ！

振り上げた足が抱えていた男の後頭部を完全に捉えた。

「誰か_ｺﾞﾌｯ！！

続けて隣にいた男を踵落としで地面に叩きつける。



少しやり過ぎた。二人の男はぐったりと倒れている。


背中には"隠"の文字が。

何かの組織？



『ｸﾗｯ…』


こんなことしている場合じゃない。

この薬、かなり強いな。本当にただ眠らせるつもりのものなのか。






薄まる意識の中、私は塀を飛び越え外に出た。






「やはり眠っていなかったか」


その声は夜の風に消えていった。
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