１２話 ページ13
*
「どうしたんだよ、その跡…」
『…お父さんに、殴られて。ごめん、燈矢のこと言ってあげられなかった』
「っ…取り敢えず入って。手当てするから」
燈矢は私を引き入れ、座布団に座らせた。救急箱を取って一応消毒された。
お父さんも伊達にＮｏ.２をやっていない、殴られただけであれほどだったんだ。それを焦くんにまで…
「…Aは、なんでそこまで強くいられるの？」
急な問いかけに驚いた。
『私は強くないよ。寧ろ弱い、焦くんもお母さんも守れないもん』
「それは当たり前だろ。本当なら俺たちは守られる立ち位置なんだから」
『…それでもだよ』
個性が身体に順応していたのなら、私はみんなのことを守れていたのかもしれない。
無いものねだりしたって仕方ないと言ったのは私なのに、今私自身がしてしまっている。どこまで行っても、私は弱いんだ。
お母さんの悲鳴、焦くんの泣き声、お父さんの怒鳴り声。
「聞くな。聞いちゃダメだ、A」
そう言って燈矢は私の耳を塞ぐ。
あぁ、地獄みたいだ。
続く
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金爽(プロフ) - うおおおもしろい！ (3月31日 23時) (
レス) @page13 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
絵里香(プロフ) - コトさん» すいません！教えて頂き有難う御座いました！ (2022年7月19日 21時) (レス) id: b8fe3ad85f (このIDを非表示/違反報告)
コト - 焦凍の双子なのか、5歳差の姉なのか設定に書いてあるのが分からなかったです。 (2022年7月19日 21時) (レス) @page1 id: bdb704a980 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵里香 | 作成日時：2022年4月14日 23時
