5、ぐはあ ページ5
西蔭君視点の話です
「そういえばお二人は、どう思われたんですか、今日の試合を見て？」
「ああ、やっぱり、吉良ヒロト君だね。彼の個人技は確かに一流だけど、パスを出さない選手を止めることなど容易い。」
サッカーは11人でやるスポーツだということをわからないことにはね。野坂さんがそういうと、Aは、ぐはあ、と自分の胸を押さえ呻いた。どこから狙撃されたんだアンタは。
「え、どうしたの。」
これには流石の野坂さんも面食らっていた。
「ああ、いえ、それ、普段私が諸先輩方に言われていることと一緒で。」
それで、胸が苦しくなったようだ。
もちろん吉良ヒロトさんほどではないです私は。と、よくわからない弁解をしていた。
「先輩達にそうやって怒られてるんだ。」
ふふ、と野坂さんが笑う。驚いた。普段は野坂さん、お笑い芸人のネタを見ても笑うことはないのに。
「いやでも、優しいんですよ、先輩方。」
では、失礼します。と、Aは頭を下げて帽子をかぶり、背を向けて去っていく。
「野坂さん、どうしてAAにマネジャーかと聞いたのですか？」
野坂さんは彼女が選手であることを見通していたように見えた。だからこそ、彼の質問は奇怪にうつった。
「いや別に、どうと言うことはないんだけど。」
怒るかな、って思ったんだ。
野坂さんはそう続けた。ちょっとよくわからない。純粋な知的好奇心からということか？野坂さんの行動はわけのわからないことが多いが、今回はとびきりわからなかった。
「怒らなかったね。一瞬イラついていたみたいだけど。」
「それがわかってたんですか。」
謎の絡み方をされたAを哀れに思う。
「そういえば、声をかけたのは何故ですか？」
俺がそう聞くと、野坂さんはこちらをちらりと見て、
「それは……」言葉を区切って、意味ありげに笑う。何が面白いのだろう。
「西蔭が、試合中ずっと彼女のことを見ていたからさ。」
何か気になるところがあったのかと思って。
「ああ、危険色が目をひいただけです。」
ていうか、そんなにずっとは見ていない。
「ふーん。でも、そうだね、彼女とはこの大会中、何度も会うことになるかもしれない。」
野坂さんの言うことなら、間違いはないのだろう。それなら、あの制服を着て来るのはやめてほしい、そう思った。
6、ねえ聞いてさっき有名人にあったの→←4、動きから出るクソガキ感
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マトリックス(プロフ) - 飴子さん» コメントありがとうございます！二人の中学生感、私も気に入ってるのでめちゃめちゃ嬉しいです。 (2018年9月16日 18時) (
レス) id: 5cf0ad2a55 (このIDを非表示/違反報告)
飴子(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。テンポの良さと夢主ちゃんのキャラが痛快で、サクサク読んでしまいました。とても面白かったです！個人的に夢主ちゃんと風子ちゃんの中学生らしい会話が好きです。続きを楽しみにお待ちしてます。 (2018年9月15日 23時) (レス) id: e8d9f617ef (このIDを非表示/違反報告)
速水ヒロcv前野智昭love♪(プロフ) - マトリックスさん» カッコいいですよ！！続き気になります。 (2018年8月30日 15時) (レス) id: 5e287a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
マトリックス(プロフ) - 速水ヒロcv前野智昭love♪さん» コメントありがとうございます、そう言っていただけると嬉しいです！声優さんあまり詳しくないので、調べてみます〜 (2018年8月30日 12時) (レス) id: 5cf0ad2a55 (このIDを非表示/違反報告)
速水ヒロcv前野智昭love♪(プロフ) - 初めましてコメント失礼します。続き気になります。めっちゃ面白かったです。西蔭君の中の人もかっこいいですよね？更新頑張ってください (2018年8月29日 21時) (レス) id: 5e287a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マトリックス | 作成日時：2018年8月21日 11時
