あの頃は ページ5
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学生時代に一度だけ任務が一緒だったことがある。
呪霊操術を巧みに使って呪霊を祓う先輩に大きな憧れを抱いていたあの日、彼は私に「君は強い。」といった。
すかさず先輩のほうが何倍も強いじゃないですかと本心を言う私に、
それは当たり前だと返されたのはよく覚えている。
最強の五条先輩の隣に居続けられる先輩はもちろん同じ最強という肩書を背負う。
それに比べて私は、珍しく非呪術師の家系出身で、女で、一級術師としてほんの少し棚に上げられたただの浮かれ者だった。
力のないものを助けたくて入学したわけでもないし、入学した今もそう思ったりそう考えたことは全くなかった。ただ自分とその周りが幸せなら良いというスタンス。
もしかしたら「呪術師は非呪術師を守るために戦う」という先輩が少しだけ苦手だったのかもしれない。
今もこのスタンスは変わらない。
これが狂った考えなのか現実的なものなのかは死んでしまった身から言うと何とも言えないし、自分が選んできた道が正しいものだったのかも正直分からないのだけど…
任務中の彼を目で追いながら私は言う。
「”正論”で諭すあなたがその”正論”で苦しんでいるのを、本当はすこし気が付いていたんだ。」
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moo(プロフ) - 何度も声が届けばいいのに、と思いながら読みました。長い長いお別れの話で悲しかったですが、面白かったです！ (8月5日 19時) (
レス) @page31 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
せんべえ(プロフ) - 泣きました、、、本当に。でもなんだか暖かくて幸せな小説でした！ありがとうございました！！！ (2023年5月6日 22時) (レス) @page31 id: f5f8406621 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kai | 作成日時：2023年1月13日 2時
