写真を ページ27
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上層部の人達の声。
「君の息子の術式は、縛りを解放できるそうじゃないか。」
「ということは、虎杖悠仁と宿儺が契約している縛りを解放すればふたりが結託する事は無い。」
「つまり、一番の危険人物になったのは虎杖悠仁ではなくなって───」
自分に守るべきものがいなければいいのにと思った。
家族も恋人もいなければもっと楽に死への道を受け入れられたのに。
どうしても傑さんと子供の顔を見ると人生を手放すのが怖いと感じたのを覚えている。
テレビ台の横に立てかけてあるたった1枚しかない親子3人の写真。
本当はもっと思い出も写真も増やす予定だったのに。
もっといい写真にしてよ。
私はここにいるのに。
その大きな背中に何度声をかけても振り向かないのが当たり前で、やっぱり寂しい気持ちが大きかった。
「大事そうにしないでよ。その写真の私、出産後で疲れ顔なんだからさ。」
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moo(プロフ) - 何度も声が届けばいいのに、と思いながら読みました。長い長いお別れの話で悲しかったですが、面白かったです! (8月5日 19時) (レス) @page31 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
せんべえ(プロフ) - 泣きました、、、本当に。でもなんだか暖かくて幸せな小説でした!ありがとうございました!!! (2023年5月6日 22時) (レス) @page31 id: f5f8406621 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kai | 作成日時:2023年1月13日 2時