お祝いは ページ25
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「夏油傑様、宿守A様。ご結婚おめでとうございます。」
本名を、宿守Aという自分を隠して嫁ぎたくなくて、
ありのままの自分を見て欲しかった。
披露宴では神前式で着れなかったドレスとタキシードで揃えた。
真っ白のドレスなんて着てもいいのかなと正直躊躇っていた私。
「純白のドレスを着ていつもより綺麗な妻が、私と永遠の愛を誓ってくれるなんて夢みたいです。」
披露宴の新郎の挨拶で、私はなんて素敵な人を捕まえたのだろうと感動したのを覚えている。
「指輪なんかなくしそうって言ってたのに」
あなたの左手の薬指には2人で買いに行った指輪がはまっている。
そっと私の手を見るけど、あるはずの手も、その手に付いてあるはずの指輪も存在しなかった。
魂に指輪なんて付けられないしね。
私の指輪は笑顔で写っている私の写真の前に置いてある。
たしかにそこならなくならない。
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moo(プロフ) - 何度も声が届けばいいのに、と思いながら読みました。長い長いお別れの話で悲しかったですが、面白かったです! (8月5日 19時) (レス) @page31 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
せんべえ(プロフ) - 泣きました、、、本当に。でもなんだか暖かくて幸せな小説でした!ありがとうございました!!! (2023年5月6日 22時) (レス) @page31 id: f5f8406621 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kai | 作成日時:2023年1月13日 2時