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_______ 小田島有剣 side.
佐「じゃあお前は、あの時、当たり前に小田島を愛せてたのか?俺達を、信頼してたのか?」
凛「…っ。」
佐「こいつが周りから大事にされんのは、こいつ自信がそれだけ周りの奴らを大切にしてるからだ。自分以外信用しようとしないお前に、傍にいてくれる奴を大切に出来ないお前に、当たり前に誰かに愛されるなんて、そんな都合の良い話はないんだよ。」
今思えば、俺はあの時凛に愛されていると思ったことはなかった。なんとなく好きだったから一緒にいただけで、そこに相手からの愛情を感じたのかと言われれば、違った。そして何より、俺もきっとそう出来ていなかったのかもしれない。
凛をこんな風にしてしまったのは、俺自身なのかもしれない。そう思いながらも、今更どう声を掛けるのが正解なのか分からなくて迷っていると、Aが凛の手を取り、そのまま優しく抱き締めた。
『寂しかった、だけだよね。』
凛「そんなんじゃないっ!」
『もう、そんな風に強がらなくてもいいんじゃないかな。辛いときは辛いって言っていいと思う。寂しいときは寂しいって、誰かに縋ってもいいと思うよ。』
凛「っ、!」
『その時は、いつでも話聞くから。私達、友達でしょ?』
凛「…そんなの、いらないから。」
有「おい、凛!」
ああ、もう。本当に俺はAが好きだ。どこまでも真っ直ぐで、優しくて、決して誰かを見捨てたりしないAのことが、大好きだ。
辛くて怖い思いをさせてしまったかもしれないけど、不謹慎にもそれがAで良かったと、本気で思った。
いつの間にか鬼邪高の奴らも集まっていて、そんなAの優しさから逃げるようにしてこの場を去って行く凛の後姿は、今までより何倍も弱々しく見えた。
楓「ひねくれてんなー、あいつ。」
『…行ってあげて、有剣。』
有「え、?」
司「何言ってんだよA!」
ジ「そ、そうですよ!ここまでされて、そんな優しくする必要ないですって!」
『そうじゃない。ただ、きっと凛の中で、ちゃんと終わりに出来てないと思うの。だからちゃんと、終わらせてあげて?』
有「A…。」
『でも、戻ってきてくれなかったら、許さないから…。』
戻ってこないわけないだろ。その言葉を口にする代わりに、Aを一度だけ強く抱き締めて、俺はもう小さくなって見えている凛の後姿を、追いかけた。
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mikitty(プロフ) - おかえりなさい!! (2020年8月12日 16時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
no name - このお話が大好きです。 作者さんのペースで更新頑張ってください! 私も気長に待っています笑 (2019年12月4日 20時) (レス) id: ca56f914e8 (このIDを非表示/違反報告)
苺華 - お話とても好きで、毎回ドキドキさせられてます。笑 ゆっくり更新頑張ってくださいね。 (2019年11月29日 0時) (レス) id: 1128e57cc5 (このIDを非表示/違反報告)
山彰大好き - 早く更新(出来れば)してほしいです! (2019年11月27日 1時) (レス) id: a817dc2fec (このIDを非表示/違反報告)
aloa(プロフ) - 瑠菜さん» 瑠菜さん、コメントありがとうございます!そう言っていただけて、とても嬉しいです♪これからもお楽しみいただけるよう更新頑張りますので、引き続き宜しくお願い致します! (2019年11月17日 16時) (レス) id: eb2fd422b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aloa | 作成日時:2019年11月11日 14時