WORSTWEDDING ページ6
「そういうことも、リップサービスだとしても好きな子にしか言わない方が…」
「ふふ。今のは敬語代ね」
そういえば、敬語話したらなにかしてもらう制度だったっけ。さすが財閥、演技もナチュラルだ。
「好きっていうのは本当だから、リップサービスなんかじゃないよ」
という伊野尾さんの爆弾発言。もう、この人は！…正直、こんなに直接好きとか愛を叫ばれたことはそんなにないからすぐに顔が真っ赤になってしまう。
伊野尾さんなりのエールなのだろうか。これから数ヶ月よろしくね〜、みたいな。もしかして、励ましてくれてる？
「でも軽々しく好きなんか言っちゃうと相手の人に勘違いされるんじゃ…」
「なら、勘違いでいいんじゃない？俺の事、好きになってよ。寧ろ俺の事好きにさせてみせるから」
更に顔が赤くなるような、歯が浮きそうなセリフを伊野尾さんは言う。真っ直ぐに見つめられる真剣な眼差しにまた心臓がどくどく。
「ま、気が向いたらでいいからさ。俺も急かさないし」
余裕たっぷりの大人な微笑み。まだ涼介のことを想う私を見てか、穏やかに告げられた。うーん、やっぱり人生経験の差かな。
「今日の今日で気持ちの整理が出来てないから、…ごめんなさい」
「あはは、いーよ。そうそう、今日はこのホテル泊まるから」
「1回自宅に戻るとかそういうのは…」
帰れると思ってたから着替えもなんも持ってないし、このホテルに1泊って…いくらするんだろう。
「もう暗いし、外は取材陣と一般人でいっぱいだよ？帰るのもいいけど、送り狼とか初日で言われるのは俺やだな〜」
へらっと笑って言い退ける伊野尾さん。送り狼て。返す言葉に詰まれば、冗談だから！とひゅっひゅっと独特な引き笑いをする。
カーテンの隙間から外を覗けば、人でいっぱいだ。うわ、と小さく口からこぼれる。改めて、自分の置かれている立場を痛感。
「部屋、どこでも使っていいって。俺どこにしよう」
どこでも？！いやどこでもって言われても…。高層階は万が一のことがあると怖いので無難に4〜5階にしよう。適当に鍵を漁れば、403と書かれた数字。
「403だ」
「じゃ俺は402にする」
いたずらっ子のような笑みを浮かべて。…ほんとにこの人は！
「なんかあったらいつでもおいでね、」
さっきまでおちゃらけてたのに、そんな優しくきかれたら、真っ直ぐ頷くことしか出来なくて。
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くるみるく(プロフ) - なるほど…確かに法律的にも結婚生活を送っていませんし、裏切ったのが相手側なので特別に許されたのかもですね…。そこまで考えておらず大変申し訳ありませんでした。 (2018年2月22日 23時) (
レス) id: a029a20595 (このIDを非表示/違反報告)
くるみるく(プロフ) - 日本の法律では女性は離婚後半年経たないと再婚はできないことになっているのですが… (2018年2月22日 22時) (レス) id: a029a20595 (このIDを非表示/違反報告)
詩�辧� - 更新がんばってください！楽しみに待ってます！ (2016年10月18日 18時) (レス) id: 9112c66138 (このIDを非表示/違反報告)
あや - チョー面白いです更新頑張ってください (2016年8月25日 13時) (レス) id: 9a8b446080 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬由唯(プロフ) - コメント失礼します！！明日の公演お互い楽しみましょう！！（同じ公演で勝手に盛り上がってる人）← (2016年8月12日 20時) (レス) id: 1c912e7d77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちくわ。 | 作者ホームページ：https://twitter.com/pipipi__dream
作成日時：2016年1月16日 12時
