【ヘタリア】道標【簡単世界史】

フランス史(ざ)；革命 ページ16

「賢く美しくはなったものの、問題はここから。
あまりにもお兄さんが煌びやかになりすぎたのと、色んな戦いに手を出しすぎて、だんだん財政が厳しくなってきちゃったんだよねぇ…」

「フランスは俺がイギリスから独立する時も応援してくれたんだぞ！独立については俺かイギリスの時に教えるからな」


「国の財政ってのは税金で成り立ってるんだけど、
ブルボン朝は貧乏な平民からしか税金を取ってなかったんだ。
金持ちで余裕があるはずの貴族は払わなくていいってことになってた。

だからどんどん平民だけが重い税金を課されていって、しかもそれが王様たちの贅沢のせい。
Aだったら、こんな状態で黙ってられる？」


『それは…ひどいです。黙ってられません』


「だろ？当然お兄さんちの平民たちも我慢できなくなって、今までにないほど大規模な反乱を起こしたんだよ。

あっという間にブルボン朝を終わらせて、近代ヨーロッパで初めての本格的な‘‘共和政‘‘を始めたんだ」
※17世紀イギリスでも共和政はあったが、不安定で10年程度しか続かなかった。


「あの頃のお前は目が血走ってて怖かったよなぁ。また戦争になるかとワクワクしたもんだ」
※イギリスはフランス革命の影響で自国でクーデターが起こることを危惧し、周辺諸国と‘‘対仏大同盟‘‘を結成した。


「ここからの歴史は目まぐるしいから、覚悟して聞けよ。

革命に成功したはいいけど、民衆はうまく政治ができなくて、結局国が荒れちまったんだ。

そこに現れたのが‘‘あのお方(ナポレオン)‘‘。
混乱した民衆を導いて、フランス皇帝として世界中を引っ掻き回した。

でも20年もしないうちに、あのお方はイギリスやロシアにボコボコにされて遠い島に流されてしまって、

その後ヨーロッパのみんなが俺に王を復活させろって言ってきたから、
俺はそれに従ってブルボン朝を復活させた」


『え、つまり、せっかく成功した革命が無かったことになったってことですか？』


「そういうこと。ぜーんぶ革命前の、王様がいる社会に戻されたわけ。
ただし、一度革命を成功させたっていう経験値だけは民衆の中に残されてた。

もうみんなブルボン家がとにかく大嫌いになってたから、
帰ってきたブルボン王家も、革命の経験を生かして15年くらいで追放。

そして色々あった末、フランスは政教分離まで徹底された完璧な共和政の国になったのさ。


これが19世紀までのお兄さんの歴史。今の俺になるまではもう少し続くからね」

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