wonder.05 ページ7
「じゃあ承諾したことだし、遊戯を楽しんでね!」
「他人事のように言うな、はぁ…」
「遊戯って…どうしたら…」
それは簡単、とシヴァは唇を尖らせながら微笑む。彼の笑顔以外の顔を見たことがある者は不思議なほどにいない。
世界が無くなろうと、殺されかけようと、彼はきっと微笑みを絶やさないだろう。
「黒アルカナは自分から君達に寄ってくさ」
そう、狂気と憎しみに満ちた表情をしてね…
.
.
.
―――コツ、コツ…
「シヴァも面白いこと考えるよねぇ」
呟きを溢しながらハートの国の街並みを歩くのはスカルである。
外では仕方なく承諾したのような雰囲気を出していたが彼はまた遊戯を楽しんでいたりもする。
スカルはそっと、街並みを見た。
ハートの国の住人は基本的に明るい者が多い。だが彼が向かっているとある店の住人はこの国の雰囲気とはかけ離れている。
彼はその店の住人が面白く何度も落とそうとしているのだが彼女は全く落ちない。
それがまた、彼を面白くさせる一環でもあるのだから。
その店は街の外れ、小さな森の中に小さく佇んでいる。
常連しか来ないであろうこの店…曰く喫茶店だ。
――――――ガチャ、
「…」
――――カランカラン…
「レミシアちゃん?来たよ」
「……いらっしゃいませ」
落ち着いた声で出てきたのは長髪を後ろで一つに結び、誘惑をするかのように揺れるピンクの瞳をした少女…この喫茶店の看板娘であるレミシア・シュリーという名の少女である。
感情を表に出さずとも彼女は落ち着いたこの喫茶店の雰囲気と交わっていて何一つ違和感はない。そんな彼女にスカルは妖しい微笑みを浮かべた。
「今日も赤面とかしない訳ねぇ…」
「…必要ありません」
「ま、いいや…じゃあ珈琲くれる?無糖ねぇ」
「はい」
彼女はスカルのこの胸がはだけた着物や色気を目にしても赤面処か頬すら緩めない少女である。
だから長年生きてきたスカルにとっては新鮮でこうやって構うことが度々あるのだ。
「…お待たせしました」
――コトリ、
「ありがと。ねぇ知ってる?またjokerが面白い遊戯を出してきたんだ」
「…シヴァさんが」
「そ。彼奴はお調子者で全部謎で本当によく分からないやつ」
「…」
そしてまた、微笑む。
「―…君も見てみない?」
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干しブドウ(プロフ) - *Noah*さん» ありがとうございます。本当にすみません。 遅くなりましたが、続編おめでとうございます! (2013年9月5日 6時) (レス) id: f90a39998a (このIDを非表示/違反報告)
新月 - レオナルドwwwwどう見ても変態ですどうもありがとうございましたwwww (2013年9月1日 20時) (レス) id: f28c9b2fce (このIDを非表示/違反報告)
*Noah*(プロフ) - 干しブドウさん» こちらこそキャラをありがとうございます! いえいえ、その方が個性などもあって良い思いますよ!頑張りますねo(`^´*) (2013年8月31日 19時) (携帯から) (レス) id: d37f8ae8d8 (このIDを非表示/違反報告)
干しブドウ(プロフ) - ヴァイオレットを出していただき、ありがとうございます。 よく考えると、黒アルカナのくせに、アルカナのエースにまったく似てなくて、ごめんなさいm(_ _)m もっとよく考えるべきでした…。 更新頑張ってください! (2013年8月31日 16時) (レス) id: f90a39998a (このIDを非表示/違反報告)
*Noah*(プロフ) - 大殿さん» あげてみたくなりました(笑) 泣いちゃいましたか!?(゚Д゚) ありがとうございます、頑張りますね! (2013年8月27日 17時) (携帯から) (レス) id: d37f8ae8d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*Noah* | 作成日時:2013年7月28日 23時