Workaholic【桃】

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「なんか俺が子供の頃行ったプラネタリウムとは比べ物にならないくらいオシャレなんだけど。
なにこの雲シートって」



「白い大きなベッドみたいな席で、寝ながら星が見られるんですよー。
料金が2名分かかるから、私も利用したことはないんですけど」



私がよく行くプラネタリウムのホームページを検索したさとみくんが質問してくるので、スマホを見ながら説明する。



雲シート、一度使ってみたいんだよね｡



ふわふわのシートに寝ながら星を見られるなんて最高じゃない｡



「え？ じゃあさ、今度一緒に行こうよ」



大したことないようにさらりと凄いことを言い出す。



「それは……さすがにまずくないですか？ 仕事の範疇を超えていると言うか。
ななもりさんもダメって言うんじゃないですかね」



2人で出かけるのが嫌なわけではないけど、公私混同はさすがにまずい。



せめて社長であるななもりさんには確認したほうがいいと思う。



「ふーん。 じゃあなーくんがオッケー出したら一緒に行ってくれる？」



そう言うと席を立ち、少し離れた場所で会社の人と話をしていたななもりさんのところへ歩いて行く。



なにかを話しているが距離があるため会話の内容までは聞こえてこない。



しばらくしてこっちを向いたさとみくんが、腕をあげて大きな丸を作る。



どうやらななもりさんの許可がおりたらしい。



そんなにプラネタリウムに行ってみたかったのか。



あんなにはしゃいで可愛いなと、思わず顔が綻んでしまった｡



「なにあれ」



「さあ」



莉犬くんところんくんは少し呆れているみたいだけど。


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