春:天月 ページ43
.
ほんの少しのため息が口から漏れた。…いい天気。
「どうかしました？」
「何にも。寒いね。」
ちらり、窓を見れば桜が咲いているのに寒い。未だ春物のジャケットが着れないのは気温のせい。
「ですねー。」
「今から授業？」
偶然、部室で会った１つ年下の後輩。することも終わってついそのまま会話が続く。なんだかんだ話すの面白いね。
「３限無いんで今からお昼です。」
「私も。さっき手伝ってくれた天月に私がお昼を奢ってあげよう。」
面倒なホッチキス留めを手伝ってくれたし少しは先輩らしいこともしたい。先輩らしさ全然ないし。
「やった！」
太陽みたいな笑顔で笑う天月に高すぎるのやめてね、なんて声をかけて上着を羽織る。
「何食べたい？」
「いつも混んでるご飯屋さん行きません？大通りの。」
天月が言ったのは美味しくて安いと評判でお昼休みは激混みのお店。確か日替わり定食とかもあったはず。何より学校から少し距離があるから行きにくい。
「いいよ。」
嬉しそうに笑うものだからつられて私も笑う。
「Aさんは食べに行ったことあります？」
「んー、１回だけね。」
「なら、ぜひおすすめ教えてくださいね！」
ここだけ一足先に春が来たみたい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 242人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼(プロフ) - 杜若さん» 一気に読んでいただけてめちゃくちゃ嬉しいです、ありがとうございます！そらるさんですね、了解です！ (2019年1月12日 22時) (
レス) id: 68185a5988 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - ドブ鼠さん» ありがとうございます！ご満足いただけたなら嬉しいです。いつでもリクエスト待っているので気軽にしてくださいw (2019年1月12日 22時) (レス) id: 68185a5988 (このIDを非表示/違反報告)
杜若 - はじめまして、やっと追い付いた…一気に読み進めちゃいました。リクエスト宜しいでしょうか？そらるさんで膝枕での昼寝、書いて頂けますと幸いです。 (2019年1月11日 21時) (レス) id: 6c5fffe0c8 (このIDを非表示/違反報告)
ドブ鼠 - 蒼さん» リクエスト応えていただきありがとうございます！めっちゃニヤニヤしながら見ちゃいました笑 (2019年1月11日 9時) (レス) id: 16ce024e1f (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - ドブ鼠さん» ありがとうございます！！うらたさんですね、了解しました。来週中までには投稿できるよう頑張ります！リクエストありがとうございます！！ (2019年1月6日 10時) (レス) id: 68185a5988 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
