「どうやら玉狛は」「新入りが入ってきても」「「変わりねえな」」 ページ4
.
「おやおやお二人さん、久しぶり。立ち話もなんだし、そこに座ってこれでも食べたまえ」
ふふん、と言いながら手元のみかんをちらつかせる先輩。
「「おう、久しぶりだな宇佐美パイセン」」
「ところでその手にあるのは」「柔らかそうなみかん」
「「やはり、実力派エリート迅。さすがだぜ」」
二人の様子を見るに、みかんが好物なのだろう。
この間烏丸先輩にバイトの帰りに買ってきてほしいと頼んでいたのはこれのことだったのか。
迅さんは「いや〜お褒めにあずかり光栄」なんて良いながら近くのソファに腰掛けた。
「ところで、その二人組は誰なんだ？」
ぼくもそろそろ聞こうと思っていたことを空閑が質問してくれると、
「よくぞ聞いてくれました」
「俺たちの名は」
「明智有紀と」「明智大和」
「正真正銘ご覧の通り、一卵性双生児」
「呼ぶときは下の名前で読んでくれ」
と、やたら自慢げに自己紹介をしてくる。
「ぼ、ぼくは三雲修です」
「おれはユーマ、空閑遊真」
「わ、わたしは雨取千佳です」
ぼくたちも自己紹介をすると、彼らが顔を見合わせて聞いてきた。
「ほうほう」「なるほど」
「「ところで、」」
「「君たちって、何者？」」
「「………………」」
双子の雰囲気や迅さんたちの雰囲気が変わって何事かと冷や汗をかいていれば、
なにか物凄く空気が張り詰めた中、唐突に
「はいはい、そこまで〜」
と迅さんがいった。
それと同時に
「「ぷっ、ぐふふ」」
と双子が吹き出し、
「あーもーっ、あんたたちが急に深刻な顔するからびっくりしたじゃない！あたしは騙されてないんだからね！」
と小南先輩、
「いや、今のは確実にマジのやつだと思ってましたよね」
と烏丸先輩
「そもそも迅が何かを企んでいるような時点でこんなことだろうと思ったよ」
とレイジさん
「いや〜お二人の演技も中々ですな〜」
と宇佐美先輩。
おまけに
「ふん、おれも雷神丸も、きづいていたのでさらに深刻な演技をぷらすしました。な、雷神丸」
と、陽太郎(と雷神丸?)まで。
「あ、あのーこれって…………」
ぼくがいまいち現状を理解できないでいると、
「いやー今みたいなのは時々この二人がふざけてやるんだよね。相手の反応を見るために」
と迅さんが言った。
「そうそう」「おまけにさ、」
「「そこのユーマくん、俺達の嘘に気づいてただろ？」」
………なるほど、だから空閑はにやけていたのか。
.
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←「実力派エリート」「最高」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：lye | 作成日時：2021年12月25日 21時
