こっそり聴かないで (ページ6)

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コンコンッ

ノック音がなり、返事をすると
アメリカーノを2つ持ったボムジュさんが作業室の中へ入ってきた

BM「どう？捗っている？」

「いえ、、、全部やりなおししてます」

BM「え！さっきのリズムよかったじゃん」

「もう少し、馴染みのいいリズムにしようかと」

BM「万人ウケ狙ってる？cielには合わないんじゃない？」

そうなんだけれども。
迷走中は、あえて、基本を取り戻す。

「いえ、8ビートでいきます」

BM「曲のイメージは？オレも歌詞つくりはじめるよ」

「ありがとうございます！
　この曲は”羽”のイメージです」

BM「、、、羽？」

「ここに降り立った意味とか、そういった感じで」

BM「幻想的だね」

「cielのイメージなので
　下手に恋愛とか、感情を歌うのは微妙かと」

BM「そうだね。とりあえず、休憩しよう。はい、これ」

ボムジュさんがわたしにアメリカーノを差し出す。

「ありがとうございます、いただきます！」

それを受け取ると、一度外の空気吸ってきたらいいよとボムジュさんが言うので

「では、5分ほど」

BM「うん、いってらっしゃい」

作業室をでて、屋上に繋がる階段を上ると
階段に飾られてある絵画が目に入った

油絵の独特な質感と、におい
乾いているから実際には匂いはないけど、どこかその油絵の匂いがわかるような潤いを感じた

「生々しいけど、、、繊細」

？『生々しい？』

「えっ？」

？『、、、初めましてですよね？僕、SEVENTEENのミョンホっていいます」

「cielのスタッフをしてるAと申します。」
※活動名も基本Aとします

MH「ああ！ciel！話は聞いてます。
　韓国デビューの準備中なんですよね？」

「はい。いま休憩中で」

MH「あんまり頑張りすぎないでくださいね。」

「ありがとうございます」

ミョンホさんが微笑んでくれると、なんだかホッとする。
温かい気持ちにさせてくれる表情を持っているひとだな、、、

MH「Aさんは絵画興味あるんですか？」

「はい！好きなんです。週末はよく美術館に。
　こっちきてからはまだどの美術館も展示もいけてないですが、、、」

MH「Aさんは日本から来たんですか？」

「はい。洋画も好きですが、北斎なんかも結構好きです」

MH「ん～～」

「ミョンホさんも絵画がお好きで？」

MH「いや、好きっていうか、、、」