こっそり聴かないで (ページ2)

今日:4 hit、昨日:13 hit、合計:7,534 hit

1 ページ2

「PLEDISエンターテイメント」

PLEDISで新人アーティストがデビューすることになり、
日本ではすでにライブで成功を収めているアーティスト

グループ名は「ciel」フランス語で空を表す
メンバーは男女2人で構成され、海外でのライブをメインとするグループだ。

そんな彼らが韓国デビューを控え、この事務所と契約することとなった。

わたしは先日、cielと契約している日本の事務所から
ここへ契約音響スタッフとして働くことになった。

彼らのデビュー曲を今日から録音するため、作業室へと向かった。

RK /KR「よろしくお願いします！」

2人そろって作業室のドアを開けたわたしに韓国語で挨拶をしてきた。

RK「なんだ、Aさんじゃないですか、、、びっくりした」

KR「リク、失礼なこと言わないでよ！
　わたし韓国でもAさんとお仕事できてうれしいです♡」

「こちらこそ、とっても光栄です。」

ねぇねぇ、と言いながらカイリちゃんがわたしを手招きし、耳元に近寄って

KR「こっちでもAさんの歌がうたえるんでしょ？」

「うん、そのつもり。最初だけかもしれないけれど」

わたし作曲家もしている。
日本ではわたしが作った曲をメインにcielのアルバムを発売した。

そのアルバムは初登場で130万枚を売り上げた。

BM「おつかれさま。さて、プレレコーディング始めようか」

「ボムジュさん！よろしくお願いします」

そつない韓国語でそう挨拶すると、
ボムジュさんは笑って「期待してます」と日本語でいった

BM「しかしcielの作曲しているAさんは本当にすごいな」

「え？」

BM「久しぶりに聞いたよ、音効取り直したかのような面白い音」

「あぁ、それはもう、大変で」

BM「録音方法もなかなか斬新だし」

「あ、ありがとうございます」

ボムジュさんはわたしがcielの作曲をしてると知っているひとのうちの1人だった。

BM「ウジとは違った曲作りで」

「ウジ、、？」

BM「隣の作業室にいる奴でさ、SEVENTEENってアーティストなんだけど
　まぁ、鬼のようなレコーディングだよ。見かけたら、挨拶でもしてやって」

「はい」

この会社に所属しているアイドルだったよね、SEVENTEENって。

メンバーがレコーディングってすごいなぁ、、、

その頃のウジさんの存在は私の中でぼんやりとしたもので
たまに廊下で見かけるキャップとTシャツ短パン、
サンダルの組み合わせがよく似合う男性だったとはのちに気づいたのであった。