ステレオから響く声。 ページ33
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おっぱが出て行った後。
ひとしきり泣いた私は、
のろのろと荷物の整理を始めた。
手が少し震える。
おっぱと一緒に暮らせるなんて
嬉しかったハズなのに・・
今はおっぱに会いたくない。
まだあの声が耳から抜けない。
A「はぁー・・」
胸の中の嫌な感情を全部吐き出すように
大きくついたため息。
だけど、そんなのじゃ何も変わらなくて。
すくっと立ち上がってリビングに出る。
分かんないけど、
何となく無音でいるのが辛い。
さすが、アイドルのお家。
CDがたくさん並んでる。
一番初めに目に入ったCDを手にとって
ステレオに入れて再生ボタンを押した。
と、同時に流れ出したのは
透き通るようなピアノの音色、
かと思ったら途中からコーラスが入ってくる。
何だか切なくて、胸に沁みる。
その歌が終わると、次の曲が始まる。
すごく小さな音から大きくなっていって
聞こえてきたのはソンギュさんの声。
止めようなんて思わなかった。
いや、止められなかった。
止めたくなかった。
ただの気休めでいいから。
今だけはおっぱから逃げる方法が欲しかった。
ソファーに座って目を瞑る。
ゆっくりとでも確かに
出来上がったパズルのピースを
ひとつずつバラしていくみたいに
頭の中のおっぱの低く響いたあの声が
形を失っていく。
代わりに頭に残っていくのは
ソンギュさんの歌声。
A「・・綺麗な、声。」
何故だか勝手に頬が緩む。
心がすーっと落ち着いて
大丈夫、そんな気がした・・・時。
ーガチャ..
耳に届いた玄関の開く音。
まずい!
おっぱ以外の曲だ!!!
急いで立ち上がって、玄関の方を見ながら
ステレオの停止ボタンを押したつもりが、
A「っ！」
さっきよりも大きくなった音量。
慌ててステレオに目を向けて
停止ボタンがどこなのか確認した時。
ーガチャ..
リビングのドアが開いた。
部屋いっぱいに広がるソンギュさんの歌声と
音量調節ボタンで止まってる私の指。
・・・最悪。
ステレオに向けた視線が動かせない。
もう本当におっぱに捨てられちゃう・・
Sk「・・俺の曲、好きなの？」
！！
この声って。
A「・・っ、」
顔を上げると、そこには嬉しそうに微笑む
ソンギュさん一人しかいなかった。
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ゆみちん - とっても面白いです！更新楽しみにしてます~~…>_<… (2015年5月10日 7時) (
レス) id: 700d91913e (このIDを非表示/違反報告)
iynufiknaite(プロフ) - やばいー！束縛ウヒョンがかっこいい！)^o^( (2015年3月26日 13時) (レス) id: 8e53674045 (このIDを非表示/違反報告)
いっちー(プロフ) - 続きお願い致します。とても楽しいです(T_T)続きが気になります！！ (2015年1月19日 1時) (レス) id: c3bed98184 (このIDを非表示/違反報告)
らん - めちゃくちゃ読んでて入り込みました（笑）（笑）（笑）すごく続き楽しみにしています！！！ (2014年9月3日 3時) (レス) id: 403e08c050 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 見てて楽しいです！！そして最高です。頑張ってください (2013年3月15日 18時) (レス) id: ff118680bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なむう | 作成日時：2012年12月23日 18時
