８・助かったよ ページ8
____でも、俺は死ななかった。
いつの間にか、あの気持ちの悪い物体は、俺の前から消え、
代わりに、人柄の良さそうな青年が立っていた。
「セイレンさん！大丈夫ですか⁉」
夢さんが、倒れこんでいる俺の元に駆け込んできた。
「もう、ダメかと思いましたっ………」
よほど心配してくれていたんだろう。
心なしか、夢さんの目は潤んでいた。
「ありがとう。でもこの通りっと………」
そう言いながら、俺は軽い身のこなしで立ち上がる。
「全然平気だよ」
俺が、そう言葉にすると、夢さんはさらに目を潤ませた。
本当にいい奴だな！夢さんは……
俺は、夢さんに気を使いながら、青年の方に顔を向けた。
「ありがとな。おかげで、俺も夢も助かったよ」
そう言って俺は青年に向かって軽く微笑んだ。
隣で夢さんも、彼に向かって頭を下げた。
「いえいえ、いいんです。この世界ではこんな事、日常茶飯事なんで」
そう言って微笑みを返してきた彼。
……彼の言葉を聞いて思い出した。
「やはりここは、あのLife Memoryっていうゲームの中なのか？」
夢さんは俺の言葉を聞くと、不安そうな顔をして、彼の返事を待った。
「あぁ、ここはLife Memoryの中さ」
一瞬にしてかすかな希望が崩れ去った。
「そうか……」
俺も、夢さんも、ガックリと肩を落とした。
「あの、一つ聞いていいか？」
青年が俺に聞いてきた。
「なんだ？」
「お前、男なのか？」
そこで俺は失敗に気づいた。
俺、こいつの前でもずっと自分の事、俺って言い続けたんだ。
………もう、猫かぶれないな、こいつの前では。
俺は生温い息を浅く、短く吐いた。
「俺は女だ。ただ普通の女とは違うだろうな」
「というと………？」
「薄々気づいてんだろ？やけにこいつ男っぽいなって」
「まぁ、気づいてないって言ったら嘘になるな」
「そういう事さ」
別に皆まで言わなくても、こいつは察するだろうと思った俺は、
そこで、会話を止めた。
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rei(･v･★) ”蓮依”@ 楽天好き(プロフ) - まありなさん» こちらこそ！宜しくお願いします！ (2018年4月5日 7時) (
レス) id: 5c4cf51bfc (このIDを非表示/違反報告)
モブA - たーのーしーいー！！！ (2018年4月4日 23時) (レス) id: 89dd3ccbbc (このIDを非表示/違反報告)
まありな(プロフ) - rei(･v･★)@蓮依さん» コメントありがとうございます！自分自身ゲームが大好きで、主人公にどことなく似ている所があるので、感情移入して書きやすいんですよね〜！これからもご期待に添える様に頑張って書かせて頂きますので、宜しくお願い致します！ (2018年1月28日 23時) (レス) id: bceb5f9a59 (このIDを非表示/違反報告)
rei(･v･★)@蓮依(プロフ) - 面白いです。頑張ってくださいね。 (2018年1月28日 20時) (レス) id: 5c4cf51bfc (このIDを非表示/違反報告)
神憐（iPad）(プロフ) - はい！頑張ってください！ (2018年1月21日 18時) (レス) id: 225c26465c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆみう | 作成日時：2018年1月21日 17時
