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【嘘つきな君】 ページ10

「ありがとう」



君は笑う。
青く澄んだ空によく映えるその笑顔で、笑っている。



「私、幸せだよ。ホソクと会えて。」

「――A、」




俺の背中へと、回る手。
小さな手がたしかに俺の体を包んでいる。



「…幸せだよ、ずっと。」



声が、少し震えているような気がした。


嘘だ。

君はいつも笑って言う。なのに今日は少し泣きそうだ。



いや、違う。
いつもが嘘なのか。

無理をして、君は自分を偽っていたのかもしれない。



それに、気づいてあげられなかった僕と、真実を隠し続けた君。




「もう、無理はしなくていいんだよ、A...」



 

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作者名:ユル | 作成日時:2018年10月19日 18時

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