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【俺を忘れた君。】 ページ7
Aがいたから俺はたしかにここに居られた。
Aがいたから俺はたしかに存在する意味をみつけられた。
Aを愛した俺は、もろく崩れてもう二度と戻ることはない。
『ユンギ〜!みて、きれいな花が咲いてる』
『ガキか。あんま騒ぐなよ』
『えぇ〜、だってさ、一番にユンギに見せたかったのに。』
『はいはい、きれいだな。』
『もうっ、ユンギ嫌い』
『俺は好きだけど?』
『――、っっ‼そういうところっ』
過去のお前を思い出して、今と重ねる。
何よりも誰よりも大切で愛おしかったお前。
せめてお前から俺へ別れを告げてくれたのなら、いくらか楽だっただろうか。
落ちていく、深い意識の中。
最後に見たお前の顔は、俺を忘れてしまったまっさらな笑顔。
それでもまだ、お前は綺麗だ。
end
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作者名:ユル | 作成日時:2018年10月19日 18時