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【俺を忘れた君。】 ページ6

 
 
いっそのこと、消えてしまえれば。




一人、大きなベッドへと寝転んだ。
広く白い部屋を夜の闇が包む。

傍にいたあいつの声が聞こえるような気がして、横にあいつがいるような気がして。




「A...」



愛おしく、狂おしく。

想えば思うほどにあいつの中に俺がいないことが苦しかった。




離れられたなら。
忘れられたなら。
お前を、手放すことができたなら。




できそうにない、ただの理想。




俺には、お前が必要なんだよ。

お前がいなきゃ俺は、一人なんだよ。



「なんでだよ、」



独りぼっちの暗い夜。

ライターの明かりが部屋を、明るく包んだ。



 

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作者名:ユル | 作成日時:2018年10月19日 18時

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