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【嘘つきな君。】 ページ11

 
 
その日、君は空へと羽ばたいた。

真っ白で空のように輝く笑顔を、小さな太陽が包んだ。
自由になった君は俺の手から離れて空を飛んだ。



俺は君の力になれたのだろうか。

俺は少しでも君の生きる希望になれたのだろうか。




愛してる。

愛してた。




君が俺へ残したものはあまりにも大きすぎた。
きっとそれが君からの俺への愛の形なのだろうと。

それなら、君からの愛の形を抱いて俺はもう少し歩いてみようと思うよ。



気づいてあげられなくて、ごめん。
救ってあげられなくて、ごめん。

俺をせめてくれたらいい。気が済むまで、俺を壊してくれたらいい。




少しだけ、俺も君をせめるけど。
最後に少しだけ本当の君に触れられたような気がして。




愛していた嘘つきな君との別れを。



end.

【繰り返す君/RM】→←【嘘つきな君】



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作者名:ユル | 作成日時:2018年10月19日 18時

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