不思議の国の、13人。Chapter Ⅱ (ページ50)

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DN「Aちゃん！」

ディノがぎゅっと抱きしめてくれた。

DN「また、いっぱいお話聞かせて。楽しい話でも何でも、悩みとかあれば聞くから！ね？」

A「…うん」

ただ、描いただけなのに。

彼はこんなにも、優しい心を持っていたなんて。

VN「一緒に遊んでくれてありがとう。ボンボンイのことも、世話になったね」

ボンボンイちゃんはいつの間にか、バーノンさんのコートのポケットの中に戻っていた。

依然としてずっと泣いてるけど。

VN「生きてりゃ、大体何とかなるよ」

そう言って彼は私の手を握る。

氷のようにとても冷たいけど

心は温かい、それだけは分かる。

SK「僕のことは崇めなくてもいいけどさ、せめて…忘れないでくれたら嬉しいかな。Aちゃんなら、きっと上手くいくよ」

そう言いながら、スングァンさんは私の頭をぽんぽんと撫でてくれた。

MH「木々も鳥さんたちも、あの木の実の主も皆寂しがってた。でも応援もしてる。それは俺も同じだから。きっと大丈夫だよ」

A「皆、ありがとうございます…」

MG「Aちゃん！もし俺が人間の世界に行ったら、いっぱい遊んでくれる？」

A「もちろんですよ」

DK「俺も行きたいなー！って思ったけど半分馬だからちょっと厳しいかもなー！あははっ！」

A「ドギョムさん…(笑)」

DK「まあとにかく！忘れないでね、とだけ！」

彼はこういう時でも、笑顔を絶やさない。

そして私の頭を撫でてくれた。

WZ「もし家に人形があったら、可愛がってあげて。それと…一緒にお茶飲めて楽しかったよ」

私は思わずウジさんを抱きしめた。

スキンシップが苦手ということは知ってたけど

分かった上でのことだ。

彼は背中を撫でてくれた。

WN「強く生きて。人生きっと、いいことあるよ」

ウォヌさんは手を握ってくれた。

無機質な骨が、ゴツゴツとしている。

でもどこかで、温もりを感じた。

HS「俺もさ！人間の世界に行ったらいっぱい遊んで欲しい！」

A「遊びましょ！」

HS「わーい！」

JN「健康第一だよ。水を飲むことも忘れずに！」

最後の最後まで、水を推すジュンさん。

JS「生き抜く選択肢を選んだAちゃんは偉いよ。良いことも悪いこともあると思うけど、君ならきっと大丈夫だから」

A「シュアさん、色々お世話になりました。本当にありがとうございました」

彼はにっこり笑ってくれた。