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普通に日常を過ごしていても、幻聴を聞く頻度は日に日に増えていった。
幻聴だと他愛もない会話が聞こえるのに、夢だと毎回私は誰かにいじめられている。
謎すぎる。
でも一つ分かるのは、明らかに私と誰かの会話な気がする。
相手が誰なのかは分からない。
A「ああ…」
日光浴をしたくて外に出たのに、
そうこうしていたら再び聞こえ始める。
『うわ！凄い上手い！めちゃくちゃ綺麗！』
『これは最高傑作かも』
『個展開けるレベルだよ…将来そういう系に進むの？』
『いやー、どうかなー』
ここで会話は切れた。
個展？私そんな得意なことがあるの？
恐らく芸術か何か？
分からないけど。
A「もうやだ…」
「何が？」
A「わああ！！びっくりした！！」
まさか誰かいると思わなくてびっくりしたじゃん…。
「俺もびっくりしたよ、その大声に」
そう言いながら私の指にちょこんと座り始めた。
ご飯をむしゃむしゃ食べている、ウジさん。
A「流石に…あの…小さいから…」
WZ「だろうな。他の皆にもよくびっくりされるし」
A「それにしても、珍しいですね。ここにいるなんて」
WZ「元気かな、大丈夫かなーって」
心配してくれてたんだ…。
優しい…。
WZ「今日暇？」
A「暇ですね」
WZ「俺の家来る？」
A「え、行きたいです！」
小人の家というものはどんな感じなのだろうか。
私は前々から気になっていた。
ジオラマみたいな、あんな感じなのだろうか。
WZ「んじゃシュアヒョンに伝えておいで」
A「はーい」
／
WZ「ちょっと手貸して」
A「え？」
WZ「肩に乗りたいから」
A「あっ」
そっと手を差し伸べると、ウジさんは手に乗った。
そしてその手を、肩へ移す。
するとちょこんと肩に乗ってくれた。
WZ「案内するから、言われた通りに動いて」
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作者名：らん | 作成日時：2021年9月28日 23時
