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特に変化はないいつもの部屋。
ディノから貰ったクッキーを食べる。
ああ…いつもの、美味しいあのクッキーだ。
JH「一個ちょーだい」
そう言われたのでハニにあげる。
パクッと食べれば、彼も「美味いな」と喜んでくれた。
別に私が作ったやつじゃないけど。
JH「A」
A「ん？」
JH「何で目合わせてくれないの？」
ハニが、現実世界では不良だと知ってから
何だか少し怖くなってしまった。
殴られるかな、怒鳴られるかなって。
されるようなこと、一切してないのに。
JH「俺がグレてたから？」
A「…まあ、うん」
言ってしまえば、私が通っている高校はそれなりの進学校で
不良達とは無縁の世界。
だからこそ、怖い。
私がイメージしてるのは、漫画に出てくるアレ。
JH「何もしねえよ、俺」
A「……」
JH「殴るも怒鳴るも、喧嘩の時だけだ」
A「そう、です…か」
JH「いつものお前はどこ行ったんだ…」
ハニ、記憶が蘇ってから
不良ならではの性質がじわじわと出てきてる気がする。
気の所為？
JH「大丈夫だよ。神にも注意されたから」
A「そうなの？」
JH「手出したら秒で堕とされる。堕天使になっちゃう。ま、手出すことはないから安心して」
流石の神も、ちょっと警戒はしてるかな。
でもハニは大丈夫だと信じたい。
いや、信じる。
そこからは、沈黙が流れた。
部屋に二人、ハニと私。
クッキーをひたすら食べてる人が約一名。
ベッドにゴロゴロしてる天使が約一名。
JH「A」
沈黙を破ったのは、ハニだった。
A「んー？」
JH「もし現実に帰ったとしてもさ、そこから新しい環境に踏み出すのもありなんじゃね？」
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作者名：らん | 作成日時：2021年9月28日 23時
