おいしいって笑うキミが好き / Fischer's <Mt> (ページ2)

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▽ゆっくりと、噛み締めてページ2

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side--＞ motoki

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motoki「おかわり!」

『何杯目よ?ｗ』

motoki「まだ3杯目」

『“もう”3杯目ね』

なんて言いつつも笑ってご飯をよそってくれる彼女、A。
念願かなって時代の移り変わりとともに漸く付き合えた
とはいっても幼馴染だし、隣に住んでるし前と特に変化はない

『･･･あ、もーほっぺに付いてるよ』

motoki「えっ嘘」

『ほんと。･･･はい、とれた!あんま横着しないの』

そしてとった米粒をぱくり
ここまでは割とよくある光景なんだけど

『･･･なんか今やると照れくさいね』

前言撤回
変化あったわ。

何この可愛い生き物。俺の彼女ってこんなにも可愛い

motoki「一緒にご飯食べられるって、やっぱ幸せだなぁ」

『そうね。もうすぐ魁ももっと忙しくなるしこうやって夜一緒に食べられるのも今のうちかも』

motoki「あー･･･確かに」

もうすぐ海上アスレの時期だし遠征も重なるわけで
夕飯はおろか朝飯でさえ一緒にとれなくなる日が増えるということだ。

とはいえ、今日でさえ夕飯を共にするのは3日ぶりだったりする。

motoki「今のうちに幸せ噛み締めておかないと」

『ふふっ、そうだね。じゃあゆっくり食べよっか』

motoki「今日この後編集じゃないの?」

『編集はもう書き出しまで終わってるから予約投稿するだけだよ』

motoki「そっか。じゃあ今日泊まってもいい?」

『いいけど急にどうしたの?』

motoki「幸せをもっと噛み締めたいと思いまして」

そう言えば、吹き出すA
そこは照れるんじゃないの?と問えばまだ笑っている

『いや～表情緩んでるなとおもってさｗ』

motoki「最近ゆるゆるなんだよね」

『私もよく店長とかお客さんに言われるよ、緩みすぎって』

motoki「お互い様だね」

『そうだよ』

motoki「俺のこと好きすぎじゃん」

『それはそっちもでしょ』

motoki「そうだよ」

･･･

会話がなんだか面白おかしくてまた笑う
こういう会話も幸せだな、なんて
箸を置いてそっと彼女の頬に手を伸ばす

顔を近づけて、そのまま――――

と思えば唇に押さえつけられる角煮

『ご飯冷めるよ?』

motoki「ん～･･･」

『ふはっ、間抜けな顔』

そのまま口に放り込まれた
おいしい、けどちょっと不満。ああでもやっぱおいしい

そのまま不満げにもぐもぐしていれば彼女が不敵に笑う

『ご飯食べたらね』

嗚呼もう、そういうところ。

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