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▼お願いだから ページ31

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『えぇ何よ〜・・・今更過ぎませんかね〜・・・?』



出勤して早々、私は店に併設されているナオさんの部屋へ追いやられた。
理由はわかっているものの自分では納得できず、ただため息が漏れる


近頃動画のコメントに今まで書かれることのなかったアンチコメが出てきた
とはいえ料理に対してではない。


“フィッシャーズと関わるのやめろ”

“フィッシャーズに媚を売るな”



えぇ・・・?関わるのやめろと言われましても
媚びを売ったわけではないしそもそも幼馴染なんですけどもって感じ
だからそのコメは一向無視を決め込んでいた


そしたら





なんということでしょう





店まで乗り込んできた輩がいるらしい。




話し声はあまり聞こえなかった
否、聞かせてもらえなかった。

裏口から入った瞬間ナオさんに耳を塞がれて、そのままナオさんの部屋へ。



店長が対応してくれているのは彼から聞いている
正直申し訳ない。


嗚呼、私が店の動画を上げたいなんて言わなければ店がバレることもなかったのに
そもそもなんで今更こんな輩が来るのか。

私の中では利きグミが上がった段階で特定厨やアンチが動き出すと思ったのだけども
そのときはなんともなかった。





『困るな〜・・・』




どの位待っただろうか
時計を見ればランチ営業開始時間はとうに過ぎている



『魁、には言えないな〜・・・はぁ』



当のご本人達に言えるわけがないよね
貴方達のファンが私のチャンネルにアンチコメ書き込んできました、とか
ウチの店に乗り込んできました、なんて死んでも言いたくない。

過激すぎるファンはファンとは言わない、私はそう思う。



暫くして戸が開いた
其の方を見れば



『あれ、ぺけたん君?』



ナオさんの横で申し訳なさそうに眉を下げた彼がいた



《偶々前を通ったら声が聞こえて仲裁を手伝ってくれた》

『そうだったんですね、ごめんねぺけたん君』

peke「いや謝るのは俺、というか俺らの方だよ・・・ごめん」

『君が謝るのは違うよ。あれは君たちのファンじゃない。私はそう思う』

peke「これちゃんとシルク達に 『それは!!!!』




お願い




『それは、内緒にして。お願い』



ナオさんは何か言いたげだが、声が出ないから諦めて下を向く
わかってるよ貴方が言いたいこと。でも、私はそれでも



『私自身で何とかするから、お願いします』



頭を下げる私に、彼は「わかった」と言ってそれ以降は何も発さなかった。


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設定タグ:Youtuber , フィッシャーズ , Fischer's   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:Z1GSY x他1人 | 作成日時:2019年6月28日 20時

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