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▼ヘアドネーション ページ18

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「日替わり1お願いしまーす!」

『了解です!』


ランチ時間も終盤時、お客さんの入りも緩やかになってきた
店長は注文を受けたあとは相変わらず常連さん達とお話中。
その様子を見て、副店長のナオさんはやれやれといった感じでため息をついた


『ナオさん、エビフライ揚がりました』


揚がったエビフライを差し出せば親指を立ててGoodのポーズを取る
そして先ほどナオさんが丁寧に焼き上げたハンバーグと一緒に綺麗に盛り付けた

店内は店長と常連さんの話し声、カップルや友人同士の会話
そして厨房内は私の声とあとは調理中の音。
そう、ナオさんは声が出ない。だから私がここにいるってわけだ。


『店長おねがいしまーす!!』

「はいよ〜!」



今日の日替わりはハンバーグエビフライ定食。
洋食屋ではオーソドックスなメニューだけどウチのはもう絶品だと思う
だってナオさんがつくるんだもん。ナオさんの料理は私の中で1番美味しいと思っている



「いらっしゃーい!モトキくん随分さっぱりしたね〜!!!」



お?魁が来たようだ
厨房からチラリと覗けばそこには魁とシルクくん、そして初めましての人が1人
こちらに気づいたようで手を振ってきたから振り返す
随分髪短くなったな。てか坊主じゃん

店長が今日の日替わりメニューの説明をし始めたから私は中へ戻った


戻るとナオさんが私の肩を叩く
振り返れば手持ちのホワイトボードを眼前に出された


《俺作りたいものあるから、注文入ったら後はよろしく》


『OKです!』



この人はよく業務中に何か思いつくとすぐつくりたがる
別にそれが悪いことだとは思わないしいつも美味しいから私も文句は言わない
それに仕上げまで任せてくれるってことは信頼されているとも捉えられるしね

とはいえ魁はボロネーゼだろうな、なんて思いつつパスタを茹で始めた



「ボロネーゼ3はいりまーす!」


『はーい!』


まじか全員じゃん
予想が当たったような外れたような、ちょっと可笑しくて笑ってしまった。
パスタを茹でている間にトッピング用のトマトをカットしようかな
そう思ってトマトを取り出した



motoki「A〜トマト増し2つよろしく〜!!」

『2つ!?はーい!!』



店が小さい上に彼らが座ってるのが厨房の近くだからめっちゃ聞こえる
さて、後で顔でも出しに行こうかな

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:Z1GSY x他1人 | 作成日時:2019年6月28日 20時

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