▼頼みごと ページ11
それは突然だった。
朝食をいつも通り2人で食べて、撮影に行く彼を見送って数十分後
インターホンが鳴り、扉を開ければ
silk「よっ。急に訪ねて申し訳ない」
彼らのリーダーがそこに居た
---
silk「どうしても辻元にしか頼めないことがあって」
椅子に座るよう促したものの何故か床に正座して座る彼
私もどうしていいか分からず、取り敢えず床に座った
『どうしたの?』
silk「実は―――」
どうやら、今日夕方からの撮影で“利きグミ”なるものをやるらしい
いろんな種類を買ってそれを魁に食べさせてどのグミかを当てる企画らしいんだけど
フェイクで私の手作りグミを混ぜたいらしい
silk「本当は事前に連絡したかったんだけど連絡先も知らないし、急で申し訳ない」
『いやいいんだけど、まずなんで家知ってるの?』
silk「前にモトキの家で会った時の会話で聞こえたから」
そういえばそんな話したな〜・・・(▼ご対面 参照)
魁の家は角部屋だし、必然的に隣もわかるよね
今日はランチのみの営業日だし、今から急いでつくって冷蔵庫で冷やしておけば余裕だね
『取り敢えず事情はわかった。いいよ。今からやるね』
silk「まじ!?材料とか買いに行くの付き合う」
『うーん・・・ちょっとまってね』
冷蔵庫を開ければ、そこには果汁100%のぶどうジュースがまだ残っていた
カルピスのシチリアレモンもあるし丁度いい
『材料揃ってるから大丈夫かな。お気遣いありがとう。できたらどうしたらいい?』
silk「どのくらいで出来るもんなの?半日位とか?」
『今から作ったら冷やす時間込みで多めに見積もって2時間くらい』
silk「そんなすぐできんの!?」
反応が一々面白い
ちょっと笑ってしまった。
その様子を彼がみて笑うなよ!と小突いてくる
不思議と嫌じゃない
『私このあと11時から15時まで仕事だし終わったら連絡するよ』
スマホを取り出してQRを出す
目の前の彼は驚いているようだ
『え、嫌?』
silk「っ嫌じゃない!むしろ辻元が嫌がると思ってたからびびった・・・」
QRを読み込んで、追加した!と画面を見せてくる
無邪気な笑顔だ。流石末っ子といったところかな?
silk「あ、なんか手伝うことあるか?といっても俺料理できないけど・・・」
『うーん・・・あ、それなら』
我ながらいい提案だと思う
『時間あるなら、一緒に作ろっか!』
.
142人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Z1GSY x他1人 | 作成日時:2019年6月28日 20時