28 違和感 ページ30
数日後____
私の頭の具合はもうすっかり良くなった。
そして、試験の日は、
練習の甲斐あってなんとかうまくいった。
試験内容は、
適当にチームに振り分けられて紅白戦をしたり、
マシーン相手にひたすらボールを蹴り返したり、
そんな感じ。
試験結果の発表待ちのある日。
食堂近くには、廊下から少しへこんだちょっとした休憩スペースがある。
まあ、長いベンチが二つばかりあるだけなんだけど。
夕食後、そのベンチに座ってぼーっとしていると、
「あー、チーム発表ってもうすぐだよね？ いつなんだろ。緊張するな……」
ソチスが、私の隣に座りながら言う。
「そうだな、でもきっとソチスは____」
「ん？ なに」
「ううん。なんでもないや」
きっとソチスはマスターランクだろうな。
ソチスはもともと運動神経はいいほうだったし、
それに加えてけっこうマゾ的な_____げふんげふん
いや、自分をかなり追い込んで練習してたし、ね。
短期間でかなり上達していたのは、私でも見て取れた。
「コロナ……」
「どうした？」
「あの、私____」
ソチスはいつにない深刻な顔で、自分の膝あたりをじっと見おろしていた。
「ソチス？」
「____いや。呼んだだけ」
「？ ソチス？ なに、言ってよ」
「私、ちょっと……ボール磨いてくる」
「は？」
ボール磨き……？
ソチス、あんたにそんな趣味なかったでしょ
「へんなの」
でも、この時もうちょっと真剣にとらえていたら、
と思うのは後の祭り。
言い訳を考えたところで、
しっかりソチスを見ていてあげられなかった
私がいたらなかった。
そう、
この日をきっかけに、
私は度々、何か考え込むような憂鬱な顔のソチスを見かけるようになった。
でも、このときは私もそんなに重大なこととは思ってなかったから、
気づけなかったのかな。
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阿津(プロフ) - †びた†さん» あたたかいお言葉、ありがとうございます！力が出そうです。これからも更新は遅いと思いますが、頑張って仕上げていきます。 (2017年3月7日 23時) (
レス) id: cf0739512b (このIDを非表示/違反報告)
†びた† - ゆっくり自分のペースでやっていただいておkですよ｡待ってます! (2016年8月6日 15時) (レス) id: eb2164e30c (このIDを非表示/違反報告)
阿津(プロフ) - ルミナさん» 遅くなってしまってすみません。わわー、コメントなどなど嬉しいです！ありがとうございます(･∀･*) (2014年11月28日 22時) (レス) id: cf0739512b (このIDを非表示/違反報告)
ルミナ(プロフ) - 設定が好きです。なんか、面白い設定だな〜っと よければ私の小説も^^ (2014年11月14日 0時) (レス) id: 96405fb6db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：阿津 | 作成日時：2014年6月17日 21時
