38 かけひき ページ41
「____一週間前のことでした。そのころ、ちょうどみんながやっとここの生活に慣れてきたころで、無駄な波風を立てたくなくて……。
それに、グラン様にはすぐ気づかれて、もう捜索も始まっているみたいですし。
(人2)はきっとすぐ現れます。死んだわけじゃありません。バーン様がそんなに焦ることないんです」
バーン様を言いくるめるのは、ネッパーよりは大変だ。
そうは言っても、バーン様もまだ簡単なほう。
バーン様攻略法！
その一
とにかく理屈でも屁理屈でもいいから、らしいことを言うこと
その二
ちょっと難しげな表現を使うと、なお効果的
その三
ジェネシスのことを引き合いに出してみること
「ソチス様がいなくなった今がチャンスです。
グラン様、もといガイアが混乱しているのに乗じて____」
「おまえは……」
「____？」
バーン様が何か言いかける。
私を睨みつける、不愉快そうな目。
「お前はどっちの味方だ？」
「？ プロミネンスです」
さらになにか言いかけているバーン様を遮って、私が先手を打った。
「バーン様が私を疑うのは、むりのないこと。それに私、グラン様にも目をつけられているでしょう。
そのときは、バーン様、私を切り捨ててください。足手まといになりますから」
「なんで、足手まといになるようなやつを、
今切り捨てろとは言わねえんだ？」
私は息を飲んで、二の句が継げなかった。
なんていうか、驚いたんだと思う。
そうか。そう言われてみれば、そうじゃん。
____なんで思いつかなかったんだろう。
私が今、いなくなれば、丸く収まるのかな？
話が公になる前に、私がいなくなれば……。
プロミネンスに傷がつかない？
そもそも、なんでこのチームを離れたくなかったんだろう。
追放への恐怖？
いや、違う。
私は、コロナになるって、覚悟したんだ。
「私は____もう少しみんなと、いたいから」
？！
あれ、ちょ、待って！
考えてることと言ってること、違うんですけど！
「いやっ、そうじゃなくて！
……わたし、本当になにも____無実です」
いきなり変なことを口走ってしまった自分が恥ずかしくて、首をめいいっぱい回して、うつむいた。すると、髪の毛が顔を隠してくれて、ちょっと落ち着く。
そうよ、落ち着け私。
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阿津(プロフ) - †びた†さん» あたたかいお言葉、ありがとうございます！力が出そうです。これからも更新は遅いと思いますが、頑張って仕上げていきます。 (2017年3月7日 23時) (
レス) id: cf0739512b (このIDを非表示/違反報告)
†びた† - ゆっくり自分のペースでやっていただいておkですよ｡待ってます! (2016年8月6日 15時) (レス) id: eb2164e30c (このIDを非表示/違反報告)
阿津(プロフ) - ルミナさん» 遅くなってしまってすみません。わわー、コメントなどなど嬉しいです！ありがとうございます(･∀･*) (2014年11月28日 22時) (レス) id: cf0739512b (このIDを非表示/違反報告)
ルミナ(プロフ) - 設定が好きです。なんか、面白い設定だな〜っと よければ私の小説も^^ (2014年11月14日 0時) (レス) id: 96405fb6db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：阿津 | 作成日時：2014年6月17日 21時
