伝えたい __4 ページ18
『ジフくんっ…!』
反射的にそう呼んでいた
男性は足を止めたけど、その場にしゃがんで砂に何かを描いて、そそくさと行ってしまった
『もしかして、違った?』
男性の行動に困惑しながらも、さっきの場所まで近寄る
『010-… 電話番号?』
私は急いで、その番号に電話をかけてみた
普段だったら絶対そんな事しないはずなのに、ジフくんだと確証したのは番号の最後に私の名前を見つけたから
「"…もしもし"」
『あ、あの…』
「…A?」
『はい、そうです』
「よかった」
『本当に、ジフくんですか?』
「"昔と変わらないな"」
『あ、えっと…』
急な韓国語に戸惑う
「ジフン、です」
『あ、そっかジフンくん』
「はい。 あの、A…」
『はい』
「ぼく にほんご じょずにできない…
だからてがみを かきました
いえの ポストに おきました」
さっきより少し遠くで、何かを読むように慎重に話すジフンくん
「よんでください」
『はい、わかりました』
「…」
『あの!ジフンくん』
「はい」
『あなたの歌、素敵です』
「つ、てき?」
『待って、wait…!
モッチョ、ヨ?』
「あ〜はい…
ありがと、ごじゃいます」
なんだか照れくさそうな返事
「じゃ、 さよ なら」
『ジフンくん、コマウォ…』
「ん…」
電話が切れて、家まで急ぐ
ポストを開けると、白い封筒が入っていた
封筒にはひらがなで私の名前と、裏に"ジフン"の文字が
"A
ひさしぶり ジフンです
ライブでキミをみたきがして てがみかきました
ぼくはいま、SEVENTEENというかんこくアイドルしてます
そこでキミのきょくをつくりました
ぼくがずっといいたかったことばです
はじめてあったとき、うたがじょうずといってくれた
きれいなうみをいっしょにみた
Aのおかげでぼくはうたっています
ありがとう"
고맙다
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作者名:ミルクティー信者 | 作成日時:2021年4月14日 16時