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９話 妹 ページ10
「へぇ〜どんな珍しい刀連れてくると思ったら、加州清光？
やっぱ、お姉ちゃんはお姉ちゃんだよねぇ〜。いくつになっても変わらない所が特に！
もちろん、わ・る・い・い・みだけどね？」
「−−−っ莉羅、清光のこと・・・」
「ちょっとあんた」
私の言葉を遮り、清光が莉羅の前に一歩出る。
「なあに？加州清光くん」
「俺の事は別に悪く言われたって構わない。元々、川の下の生まれだし。
でも、俺の主の事を言うのは止めて。相手が誰であろうと斬るよ」
「へぇ。主と違って随分頼もしいんだね〜」
「だから主の事悪く言うの止めろって・・・」
「はいはい。で、何しにきたの？」
莉羅は清光を軽くあしらい、私に向き直り問いただす。
「お、お父さんに呼ばれたの。それだけ」
「へぇ、お父さんに・・・。あ、あの事か！」
「は・・・？」
「じゃ、もう行くね〜バイバーイ」
桃色のヒールを鳴らし、莉羅は一階へ行った。
「・・・主。部屋戻ろ」
「えっ、あ、うん・・・」
清光は今までに見た事が無いくらい怖い、怒りに満ちた顔をしていた。
バタン
荒々しく扉を閉めて、清光はベットに腰掛けた。
「清光」
「主が悪く言われてるの見たら、何か歯止めきかなくなっちゃって。・・・ごめん」
清光に向かい合い真っ直ぐ目を見つめる。
「ううん、清光。清光が庇ってくれた時、すごい嬉しかった。ありがとう、守ってくれて」
私がそう本心を告げると清光は満足そうに、にへらと笑った。
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作者名：るま | 作成日時：2019年4月2日 14時
