訳あり審神者と刀剣男子による防衛戦【刀剣乱舞】 (ページ5)

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４話　執拗ページ5

あの来訪から二週間。執事は二、三日ごとに本丸を訪れては執拗に本家に来るよう言っている。

来たときは刀剣男子の皆に出てもらってるから良いんだけどいい加減しつこすぎる。

短刀の皆は気味悪がり始めてるし、どうしたものか。

ピーンポーン

「・・・また来た」

はぁ、とため息をつき腰を上げる。よく諦めないなぁ。

「主、俺が行こうか？」

仕事を手伝ってくれていた安定が、こちらに視線を投げかける。

「ううん、今日は良いかな。私が話してくるよ」

「そう、じゃあ仕事やっておくね」

「お願いします」

安定に仕事を任せ、来客用玄関に向かい、扉を開ける。

そこに居たのは案の定執事だった。

「いい加減しつこいので止めてもらえないでしょうか。怖がっている子もいるので」

「A様が本家に来ると仰れば丸く収まるのですが」

にこやかに言ってのけるが執事の目は笑っていない。きっとあの人に早く説得しろと怒鳴られて

イライラしているのだろう。

「・・・一つ条件をのんでくれるなら本家の方に参ると約束しましょう」

これ以上来られても面倒なだけだ。ここは折れたほうが良い。

「条件、というのは？」

「刀剣男子を一人連れて行ってもよろしいですか？」

執事はしばらく、ふむ・・・と考えていた様だが

「・・・それでA様が本家に必ず来て下さると誓ってくれるのであれば」

と言った。

「ええ、刀剣の付喪神を統べるものとして誓います」

本家に来るのがそんなに重要なのかと思いつつ、それらしい事を口にする。

「では、ちょうど一週間後の午後三時に本家にてお待ちしております」

執事はいつもの張り付けた笑みを浮かべながら去っていった。