訳あり審神者と刀剣男子による防衛戦【刀剣乱舞】 (ページ4)

今日:6 hit、昨日:6 hit、合計:10,195 hit

３話　家族ページ4

「蛍丸」

蛍丸は三日前、やっと鍛刀で来てくれた子だ。こんな所でどうしたんだろう。

「本丸探検してたんだ。国俊も戦に行っちゃったし国行は起きてこないから一人でね。

近くを通りかかった時に、主が声を荒げてたの聞いたから・・・気になっちゃって」

「そっか。まあ少しあったけど大丈夫。さ、戻って報告書書かなきゃね」

そう言って執務室に戻ろうとした時、蛍丸が私の服の袖をきゅっと引っ張った。

「・・・？」

「主、もっと俺たちの事頼ってよ」

「え？」

「国俊から、前に主が仕事のしすぎで倒れた事があるって聞いたから主は一人で何でも抱え過ぎてる

んじゃないかなって思って。俺、来たばっかりだから頼りないかもしれないけど相談してほしい。

俺が顕現した時に主が家族って言ってくれたから、何か力になりたい」

・・・そっか。皆に迷惑かけないようにってずっと思ってたけど、甘えても、頼っても良いんだ。

家族だから。

「あ、ごめん俺変な事言ったよね・・・」

「ううん、ありがとう。・・・じゃあ早速頼っても良いかな？」

私がそう言うと、蛍丸は満面の笑みを顔に浮かばせた。可愛い。

「もっちろん！力仕事ならまかせてよ、俺大太刀だし！」

そうだ。私にとってはこの子たちが家族。

あんな人たちの言葉にいちいち心を乱す必要は無い。

そう思って一度深呼吸をすると心が落ち着いた気がした。