お姉さんとの出会い ページ8
＊＊＊
それはまだ真昼が中学生になったばかりのこと。
暖かな日差しが注ぎ込まれ、道には至るところに遅咲きの桜の花びらが散っている時期だ。
日曜の午前、掃除をしていた真昼の耳にピンポンというインターホンの音が聞こえてきた。彼は掃除機を止め玄関の扉に向かって大きく延ばした返事をする。そしてガチャリと音をたて扉を開けた。
外に立っていたのは見た目二十歳程の女の人だった。背は真昼より少し高いその女性。肩につくぐらいある下ろした黒髪を彼女の着ている白いセーターが映えさせる。全体的に大人っぽい感じがする人だ。
女性は真昼を見るとニコリと笑いこう言った。
「初めまして。隣に越してきた白崎Aと言います」
「あ、どうも」
そういえば最近業者の人が出入りしてたことを彼は思い出す。なるほどこの人だったのか。
「つまらないものですが」とAという女性は真昼に袋を差し出す。彼はお辞儀をしそれを受け取った。
「えっと……お子さんですか？ 保護者の方は……？」
不意にそんなことを訪ねられ真昼は驚いてしまう。しかしすぐに質問の意図が汲み取れた。引っ越しの際の挨拶は自分みたいな子供にではなく大人に対してやった方がいいのだろう。きっと日曜の朝になら絶対に家主がいると思い来たのかもしれない。
「あ、えっと……叔父と二人で暮らしてて」
がしかし、自分に肉親はいないし、保護者である叔父は出張中だ。この前の入学式の後すぐに家を出ていってしまった。彼は忙しい人なのだ。その事を真昼は軽くAに説明した。
「そうなんですか。じゃあその叔父さんにも宜しく言っておいてください」
「はい。わかりました」
ペコリと頭を下げAは立ち去る。真昼は部屋に戻り貰った袋を取り敢えず机上に置いておいた。そして掃除を再開させる。
作業をしてる少しの間、真昼は引っ越してきた彼女のことを考えていた。もちろん深い意味は微塵もないが。
彼女の顔立ちは平凡よりで、特別可愛いとも綺麗とも言いがたかった。服装にも特徴があるわけではないが、とても優しそうな人だった。
真昼は、普通の人が越してきてくれてよかったと思いながら家事を続けるのであった。
もっとも、あと数年も経たない間に、シンプル少年は彼女の本性を知ることになるのだが。
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莉緒 - すっごく良かったです。スリーピーアッシュで終わっていたので続きが気になっります続き楽しみに待ってます（≧∇≦） (2020年4月3日 20時) (
レス) id: bee3297e72 (このIDを非表示/違反報告)
信条誠(プロフ) - ♪ナオ♪さん» ありがとうございます(´ω`) 個人的にも夢主の性格が好きなのでそう言ってくださり嬉しいです。 これからも頑張らせていただきます！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: 39f111cbd8 (このIDを非表示/違反報告)
信条誠(プロフ) - nanoka(*´∀｀)さん» コメント返すのが遅くなってしまいすみませんでしたorz これからもじゃんじゃん夢主には原作キャラを翻弄していって貰おうと思ってます！← 応援ありがとうございます。世界一遅いスピードですが頑張ります！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: 39f111cbd8 (このIDを非表示/違反報告)
♪ナオ♪ - めっちゃ面白いです！夢主ちゃんのキャラ好きー♪更新頑張って下さい！ (2019年5月2日 11時) (レス) id: 554fcce052 (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀｀)(プロフ) - すごく面白いです！題名見て読んでみましたが、夢主に翻弄？されつつも、世話焼きの真昼いいですね！← これからも応援してます！頑張ってください！ (2019年2月18日 3時) (レス) id: baf4e201be (このIDを非表示/違反報告)
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