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「ほんとにお疲れ様。それでもって誕生日おめでとう。」
「うっす……ありがと。」
「なーに、稜ちゃん緊張してるの〜?」

そう言って無邪気にAが笑う。最短で会えても今日の夜だと思ってたから、本当に夢を見てるんじゃないかという気持ちだ。

「はぁ、マジで会いたかった… …自分の誕生日なんて忘れてたし」
「ほんと!稜ちゃんライブの時さすんごい気付いてない感じだったからこっちも本気で焦ったんだよ!」

ファンの人も皆ざわついてたよ、といたずらっぽく言う。なんだかAが目の前にいるのが久々で、ぎゅっともう一度抱きしめる。そのついでに自分の頬をつねってみたけど、どうやら痛いからこれはやっぱり現実みたいだ。

「なに、稜ちゃん。甘えたなの?」
「いやそんなんじゃねーよ。」
「でも寂しかった?」
「うるせーよ」

そう言いながらもAを抱きしめる手を離す気になれないのはきっとそういうことだろう。なんだか結果オーライな2週間だったなぁ。



そんなこんなで元から意地でも帰るつもりだったので、Aと終電間際の新幹線に飛び乗り帰宅した。ティアラはペットホテルに預けてあったので久しぶりというか、同棲するぶりに完全に二人きりだった。

「あれ、思ってたよりも綺麗だね〜」
「お前バカにしてんだろ…流石にやればできるんだよ」
「わたしマンガみたいな凄い家を想像してたのに」

そう笑いながら部屋のあちこちを見て回るA。そうするとあー!と大きな声を出して怒ったようにこちらに歩いてくる。

「稜ちゃん!ティーのえさ、新しいの開けたでしょ!」
「あー、それしか見つからなかったから」
「まだ開いてるのあるのに!」
「うわまじか、ごめん」
「……ふふっ、稜ちゃんはやっぱ私がいないとだめかな〜?」

そう言いながらもどこか満足そうに微笑むAを見て、Aには一生かなわないかもなぁなんて思う。ソファに横になるAに覆いかぶさるようになると短くキスをする。なんだか小っ恥ずかしい気もするけど、今日くらいはいいだろう。

「稜ちゃん、罰として明日は朝ごはん作ってね」
「はいはい。」
「やったー!」

そうするとAが子供っぽく笑う。明日ティアラを迎えに行くまで、Aと二人きりの時間を久しぶりにゆっくり過ごそうと心を踊らせるのだった。

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.
リョウガさん誕生日おめでとうございます!
今回は間に合ってよかったです!

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設定タグ:超特急 , 短編   
作品ジャンル:恋愛
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なるせ(プロフ) - すけさん» ありがとうございます(;;)励みになります! (2018年10月4日 22時) (レス) id: a45752a8c7 (このIDを非表示/違反報告)
すけ - 全部面白いです!! 更新待ってます!! (2018年10月3日 21時) (レス) id: 315a3c6654 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なるせ | 作成日時:2018年8月25日 5時

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