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祐基くんが別れ際に
｢佑亮がなんか隠してるのは、俺からはうまく言えないけど…たぶんそのうち分かるよ。ほら、週末に会うんでしょ？｣
って言ってくれた。佑亮自慢でもしたのかな。週末に会う約束までメンバーに言ってるとは…。何度も祐基くんにお礼を言ってその日は帰った。
結局不安な気持ちを拭いきれないまま週末になってしまった。いつもの場所で待ち合わせをして、買い物をしたりお茶したりした。晩御飯も食べて帰るつもりだったけど、佑亮が
｢Aのごはんがいい〜！｣
って言うから食材を買って帰ってきた。空気も冷えてきて、すっかり街もクリスマスムードだ。佑亮がもうすぐクリスマスだね〜なんて呑気に言うから、でも今年はクリスマスも一緒に過ごせるか分かんないのになぁって思ってしまった。佑亮が、わたしを選んでくれるなら一緒にいたいんだけれども。
ご飯を食べ終わると佑亮がこころなしかソワソワしだした。食器を洗ってる私の様子を伺ってみたり、意味もなくキッチンまで来てみたり。
｢なーに、佑亮？どうしたの？｣
｢んーん！Aがはやく洗い物終わらないかなって！僕手伝う！｣
そう言って隣で私が洗った食器を拭き始めた。片付けが終わると急に佑亮が
｢Aさ、今日が何の日か知ってる？｣
と聞いてきた。ちょっとソワソワしながら。
｢え、何の日？なんか特別な日だったっけ…｣
｢ほら、やっぱり忘れてる！｣
んもー、と言いながらリュックから紙袋を取り出して私に差し出す。
｢A、誕生日おめでとう！！｣
｢えっ…あ、今日か…すっかり忘れてた。｣
｢もー！自分の誕生日くらいは覚えててよね｣
と笑いながら怒ったふりをしてぷくっと頬を膨らませる佑亮。最近の様子がおかしかったのも、そのせい？中身、早く見て！と急かされて紙袋を開けるとちょっと不格好なマフラーが入っていた。
｢これ、佑亮が作ってくれたの？｣
お世辞でも、綺麗とはいえないマフラー。ちょっとガタガタしてる部分もあるし、毛糸が出ちゃってるところもある。きっと不器用なりに頑張って、サプライズしたくて作ってたんだなぁって思うと涙が出てきた。
｢Aは泣き虫さんだなぁ〜。１回Aがお風呂上がりに聞いたでしょ？あの時見つかっちゃったと思ってマジで焦ったんだよね〜。｣
そう言いながら抱きしめてくれる。佑亮の温もりが伝わってきて涙が止まらない。
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なるせ(プロフ) - すけさん» ありがとうございます(；；)励みになります！ (2018年10月4日 22時) (
レス) id: a45752a8c7 (このIDを非表示/違反報告)
すけ - 全部面白いです！！ 更新待ってます！！ (2018年10月3日 21時) (レス) id: 315a3c6654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なるせ | 作成日時：2018年8月25日 5時
