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「Aおかえ……って何してんの!?」
「えへへ、傘を、電車に置いてきてしまいまして…」

そう言いながら全身びしょ濡れでカバンを床に置くAはおっとりしているというか、天然というか、どこか憎めない子だ。バスタオルを適当に2枚持ってきて、Aに1枚渡す。もう1枚は床に敷いてあげるとAは靴を脱いでバスタオルの上に乗った。

「もー、なら連絡してよ。迎えに行ったのに」
「そっか、その手があったね」

髪の毛をふきながら驚いたように言った。さむいさむい、と言いながらAは上着をハンガーにかけていく。

「今お風呂いれてるからちょっとまってて?」
「ありがと、助かる」

そう言いながら洗面所へ向かうA。暖かい飲み物でも作ってあげよう。幸いお湯は沸いていたので、カップスープを作ってソファに座った。そうするととりあえず部屋着に着替えたAがリビングに戻ってきた。

「ほら、とりあえず身体冷やさないように飲んで」
「わ、今日の祐基は至れり尽くせりだね〜、ありがとう」
「そりゃ誰かさんがびしょ濡れで帰ってくるからね」
「えへへ、申し訳ない…」

てへ、と言わんばかりに笑うとスープを飲むA。横から抱きつくと腕がひんやりとしていた。

「ほら、やっぱ冷えてる。俺があっためてあげる〜!」
「ちょっと祐基、危ないって」
「あー、はいはい。」

マグカップを奪うようにしてテーブルに置くと向かい合わせになるようにAを抱きしめる。かなり身体が冷えてるし、風邪ひかないか心配かも。Aももう、と言いながらも俺の背中に手を回してくれる。ホントこういうところが可愛い。

その時タイミングを見計らったようにお風呂のお知らせが鳴った。

「ねぇA…?一緒にお風呂入ろっか。」

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設定タグ:超特急 , 短編   
作品ジャンル:恋愛
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なるせ(プロフ) - すけさん» ありがとうございます(;;)励みになります! (2018年10月4日 22時) (レス) id: a45752a8c7 (このIDを非表示/違反報告)
すけ - 全部面白いです!! 更新待ってます!! (2018年10月3日 21時) (レス) id: 315a3c6654 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なるせ | 作成日時:2018年8月25日 5時

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