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迎えた太陽の誕生日、私はお休みだったけど太陽がお仕事だった。残念ではあったけど支度をするにはもってこいの時間が確保できる。予約したケーキを取りに行き、それらしい料理を作って待つ。脳内では完璧に予定が立っていた。一通り部屋の掃除をしてひと休憩しようとソファに横になった。





のがまずかった。案の定寝落ちしてしまい、起きた頃には既に外は暗かった。慌てて時間を確認する。よし、まだケーキ屋は閉まっていない。頭が働かないまま急いで予約したケーキ屋に向かった。ホールの小さいショートケーキを片手に早足で帰宅する。あぁなんで寝てしまったんだろう。プレゼントも買いに行こうと思ってたのに、結局用意ができなかった。料理も手の込んだものはきっと間に合わないなぁ、なんて考えながら家に着くとあるはずのない靴が見えた。私が扉を開ける音に反応したのか、リビングのドアが開いて太陽がひょこっと顔を出した。

「Aおかえり。おじゃましてるで。」
「た、だいま。……はやかったね。」

ケーキの箱を見せないように、真っ先にキッチンに行きすぐに冷蔵庫に押し込んだ。太陽も太陽でどことなくソワソワしてるし、きっとメンバーに祝ってもらったのかそばに置いてある荷物と一緒に紙袋が何個か置かれていた。

「太陽お腹すいてる?何か食べたいものない?」
「Aのご飯やったらなんでも」
「はーい」

冷蔵庫の食材を確認して、リビングに行くとソファの上で三角座りをしている太陽がいた。子供みたいで可愛いなぁと思いながらも頭を撫でてみる。そうすると太陽の手が撫でている私の手を捕まえて急に引っ張られた。太陽に覆いかぶさるようにソファに片手をつくとぎゅっと抱きしめられる。

「…ずっと会いたかってん。」
「わたしも、ん……ばか。」


まだ話している途中に唇を奪われた。顔が熱くなるのがわかって、恥ずかしくなって太陽の顔を両手で隠した。太陽は純白王子とか言う割に、たまにこういうことをしてくる。その度心臓が跳ね上がるからいくつあってもきっと足りないんだろうなと密かに思っていたりする。

「ほら、ご飯作るから離して?」
「もうちょっとだけ…」
「こーら、そんな子には晩御飯ないよ〜?」
「それは嫌や!」
「ふふ、じゃあ待っててね」


ぱっと離された腕に寂しさもあるけど太陽の頭をまた何度か撫でると立ち上がった。

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設定タグ:超特急 , 短編   
作品ジャンル:恋愛
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なるせ(プロフ) - すけさん» ありがとうございます(;;)励みになります! (2018年10月4日 22時) (レス) id: a45752a8c7 (このIDを非表示/違反報告)
すけ - 全部面白いです!! 更新待ってます!! (2018年10月3日 21時) (レス) id: 315a3c6654 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なるせ | 作成日時:2018年8月25日 5時

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