one wolf II (ページ18)

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たまたま見てたSNSに流れてきたある水族館のクラゲ。

見入ってたら「なに、そこ行きたいの？」っていきなりかけられた声に振り返ると思った以上近くにいた湧。

「わ」

湧「あーごめんごめん笑、で、そこ行きたいの？」

「んー、行こうかな、来週休みあるし」

湧「俺もついてっていい？最近Aの家ばっかだったし｣

もともとインドアだからそんなに家から出るタイプじゃないわたし。でも湧と水族館とか勘違いされる？？

湧「全部顔に出てるから笑、別にいーじゃん勘違いするやつには勘違いさせとけば、Aは俺と行くのいや？」

湧って変に頭の回転早いからずるい。

「いやじゃないよ」

湧「よしじゃあ来週の休みな、」

って私の頭を軽く撫でて楽屋から出ていった。

湧「お、Aじゃんおはよ」

「おはよ、昨日は夜ご飯もこれもありがと｣

水族館に行った次の日。湧とたまたま駅で鉢合わせ。

私の携帯にぶら下がったかわいいあざらし。

湧「いーよ、ストラップはクラゲじゃなくてあざらしなんかいとは思ったけどな笑」

「くらげは本物見るからいいんだもん」

湧「ま、喜んでくれたならよかった」

水族館のショップでストラップを見てたら湧が買ってくれて、そのあと近くのイタリアンで夜ご飯を食べたけどそれも奢ってくれた湧。「俺には甘えとけ」なんて言われたけど正直なところ甘えすぎだと思ってるよ。

湧といたらほんとにだめだめ人間になりそう。

湧「でさー、あれ黒ちゃん？」

2人で話しながら事務所まで歩いてたら後ろから追い越すように早歩きで歩いていくのは黒田でヘッドホンしてるにしても絶対気づいてたはずなのに。

湧「おはよー」

「おはようございます」

深「あれ一緒に来たん？」

湧「んー？たまたま駅であったから事務所までは」

って湧が深田と話し始めたのを見ていつも通りの定位置奥の端っこにいけば、珍しく既に取られてる場所と珍しい人物。

「黒田体調悪いの？」

まださっき見かけた時と同じようにヘッドホンをして机に伏せてるから肩を触れば起き上がった体。

黒「べつに」

素っ気ないなんて珍しい。

「そ、ならいい」

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