処刑4 ページ5
「皆、お腹が空いたじゃろう。ご飯ができたから食べなさい。」
そう言い、お爺さんは料理を運んできてくれた。
どこまで親切な方なのだろうか。
「ありがとうございます!」
皆、それぞれお爺さんにお礼を言い、ご飯を食べ始めた。
「私達も食べよっか!」
「うん、そうだね!」
彼も余程お腹が空いてたのだろう。ソワソワしており、いつにも増して嬉しそうな顔をしていた。
「いただきます!」
そうしてお爺さんの作った料理を口に運んだ。
「美味い!!」
なんだか、優しくて懐かしい味がした。
「美味しいね〜!」
エマも美味しそうに食べていた。
「そう言えば、皆は何で遭難したの?」
私はふと思った疑問を皆に投げかけた。
「私とクリスはね、野生の熊を求めて山に狩りに来たの!」
そうエマは得意げに言った。
や、野生の熊...!?!?
「はっ、俺は行きたくなかったけどな!しょうがなくついていってやったらこの様だ。」
クリスは呆れたように言った。
「何よー!クリスもノリノリだったじゃない!」
「なっ!?ノリノリなんかじゃねーよ!」
なんだかこの2人を見るとホッコリするな〜。
野生の熊狩りは恐ろしいけど。
「サンドラ達は?」
私は黙々と食べているサンドラに話しかけた。
「そ、それは...。」
「私達は山へ遊びに来ましたの!」
モジモジしているサンドラを横にジェシカが答えてくれた。
山で遊ぶ...だと...?
「な、何して遊ぶの?」
私は山での遊びなど全く思い浮かばなかった。
「赤ずきんごっこですわ。」
ジェシカは楽しそうに答えた。
赤ずきんごっこ!?なんだそれ!
「何それ、楽しそう!」
いつの間にかクリスとの言い合いが終わっていたエマが話に入ってきた。
「ふふっ、今度一緒にやりますの...?」
「やりたい!!」
ジェシカとエマは赤ずきんごっこについての話が始まった。
「あ、あの...Aさん達はどうしてここへ...?」
そんな中サンドラが恐る恐る私に話しかけてきた。
「私達は登山しに来たら遭難したの〜。」
「と、登山...ですの...?」
サンドラは訝しげな目でこちらを見てきた。
そんな顔も可愛いな〜!!
「うん!ただただ登山がしたくて!」
サンドラは納得がいかないような顔でこちらを見てきた。
「登山がしたくてってなんだよ。」
クリスは鼻で笑いながら言った。
「まぁクリスには登山の楽しさが分からないよね〜?」
私は煽るようにクリスに言った。
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作者名:とらんぷ | 作成日時:2018年11月5日 23時