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処刑1 ページ2

何故だ...何故こうなった...。

「フェイー、死にそうだよー。」

私はこの吹雪の中、凍えながらも隣にいる彼に話しかけた。

「僕も死にそうだよ...。」

彼も彼で凍えながらも私に返事をした。


私達は登山をしていたら、いきなり吹雪に襲われ遭難してしまった。

何故、登山をしたのかと言うと私の気まぐれだ。

私が誘わなければこんなことにはならなかったのかもしれない。

だが、彼と一緒に遭難も悪くないと思っている自分がいた。


それから、山道をひたすら歩いていると大きな屋敷が見えた。

「フェイ!!屋敷があるよ!!」

私は休める場所が欲しかったため、はしゃぎながらも彼に言った。

「本当だ。でも、お邪魔して良いのかな...?それに、不気味だし...。」

彼は屋敷に入る事を躊躇っているようだ。

「大丈夫だよ!さっ、入ろう!」

私は彼の手を引き、屋敷の近くまで引き摺った。

この極限状態の中、入る以外の選択肢は私には無かった。

このままだと、私達は山の中で凍え死ぬ。それよりかは屋敷に入る方がよっぽどマシだ。

私は息を整え、屋敷のドアに手を掛けた。

「お邪魔しまーす。」

私達はそっと屋敷の中に入ると中は結構明るく、暖炉には火が灯っていた。

彼を見るととても不安そうな顔をしていた。


「おや、お客さんかい?」

声が聞こえた方へ振り向くと、優しそうなお爺さんがこちらへ話しかけてきた。

「すみません、私達吹雪で遭難してしまって...。」

私はここへ辿り着いた経路をお爺さんに話した。

「ハッハッハ!そんなもんだと思ったわい!なんせ、今日は遭難者が他にも沢山おるからのう。」

そうして、お爺さんはソファに座っている人達の方を向いて言った。

「この吹雪の中じゃ、外にいるのも辛かろう。お前さん達も、止むまではこの屋敷で休みなさい。」

そうお爺さんは笑いながら私達を迎え入れてくれた。

神なの??神なのか!?このお爺さん!!

「「ありがとうございます!」」

「ハッハッハ!どういたしまして!ほれ、そこにいる人達の方でくつろいでくれ!」

お爺さんはソファを指しどこか行ってしまった。

「はい!本当にありがとうございます!」

私はまたお礼を言い、他の遭難者達がいる方へと向かった。

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作者名:とらんぷ | 作成日時:2018年11月5日 23時

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