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処刑11 ページ12

「エマも占い師かよ!なら俺達最強じゃね?」

クリスは勝ち誇ったような顔をした。

「いや、そうとは限らない。」

ロディはエマを怪しむような目を向け言った。

「狼が占い師を騙る場合があるかもしれない。あるいは、狼の味方をする狂人か...。」

「な、なんだよそれ!エマを疑ってるのか...?」

クリスは信じられないというような顔をしてロディの肩を掴んだ。

「いや、そうじゃない。あくまで可能性の話だよ。占い師はそうそう居ないからね。」

ロディはそう言いエマに微笑みかけた。

「その可能性を考えますと占いの結果を信じることができませんの。」

ジェシカはロディとエマを交互に怪しむような目で見つめていた。

「そ、そんな!信じてよ〜。」

エマはジェシカに疑いの目をかけられ、悲しそうな顔をしてた。


「あの実は私、霊能者なの。」

占い師の話をしている中リリアンが私たちの様子を伺うように言ってきた。

「霊能者...?」

サンドラが疑うようにリリアンを見る。

「そうよ、霊能者。死んだ人が人狼か人狼じゃないかを見ることができるの。」

リリアンは真剣な顔をして言った。

「成程。霊能者がいれば狼が2匹いた場合わかるって訳か。」

ロディは納得したようにリリアンを見つめそう言った。

遭難者は何故そんな能力を持った人が多いのか。

私は何も無く役に立たない自分が惨めに感じた。


「その処刑ってのはどうするんだ?」

クリスは本を読みながらそう言った。

「それはこれを使って1人を処刑する。」

ロディは銃を片手に持ち皆に見せた。

「ひっ!」

私は思わず怖くなり悲鳴を上げてしまった。

銃なんて物騒な物を何故持っているのか。

「怖がらないで、A。この本と一緒に置いてあっただけだよ。」

ロディは私を安心させるように言った。

「う、うん...。」

私はロディの言葉を聞き、落ち着かせるよう深呼吸をした。

「大丈夫、A...?」

フェイが心配そうに顔を覗き込んできた。

やっぱり彼は優しいな。


「ところで君達は昨日の夜、何をしてたんだい?」

ロディは再び口を開き、私たちを見つめた。

「私はすぐに寝たわ!」

リリアンは少し気持ちを落ち着かせたのかいつもの調子に戻りかけていた。

「私もすぐ寝たねぇ。」

バニラは少し緊張感のある表情をしていたが、さっきよりかは落ち着いたようだ。


その時、私はふと思い出した。
フェイが昨日の夜にトイレに行っていた事を。

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作者名:とらんぷ | 作成日時:2018年11月5日 23時

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